【まとめ】絶対感動!ヒューマンドラマ映画37本!
俳優シャイア・ラブーフの半生!『ハニーボーイ』
この映画、脚本を担当したのは『トランスフォーマー』シリーズなどで知られる、人気俳優のシャイア・ラブーフ。彼自身も子役でデビューしたので、これは半自伝的作品。つまり物語は、ほぼリアルってこと! シャイアといえば、飲酒運転やバーでの乱闘、店内での立ちション(!?)、ブロードウェイの舞台を観に行って客席で大騒ぎなど、そのやんちゃっぷりでも有名。何度も逮捕歴があり、アルコール依存症の治療も経験。そう、まさにハリウッドの“お騒がせ”スター。 そんなシャイアは、この映画で主人公の父親を演じている。子役の息子を追い詰め、暴力もふるうというダメっぷり。ここまで自分と父親の真実をさらけ出すシャイアの覚悟はアッパレというほかない。 これは、12歳の主人公オーティスの子役としての日常と、アルコール依存症の更生施設に入った10年後が行き来する物語。特に子役時代は、撮影現場の実態や、オーティスが大人に誘われて手を染めるヤバい行為など、驚きのシーンがたくさん登場する。 演じるのが、『ワンダー 君は太陽』『フォードvsフェラーリ』で天才的演技を披露したノア・ジュプなのだが、ここまでハードな演技をやらされたら、トラウマになるのでは……と心配になるほど! こう書いていくとシリアスな作品のようだが、ユーモアも多いし、やわらかな光を駆使した映像も実に美しい。全体に心地よいムードなのも、この映画の不思議な魅力だろう。
今を生きる我々に訴えてくる強靭なテーマをもった一作『シカゴ7裁判』
妙にかっこいい響きの“シカゴ7”。これは1968年、ベトナム戦争への派兵に反対し、民主党大会でデモを起こそうとしたとされる活動家7人のこと。彼らが扇動したデモによって、警察側と激しい衝突が起こり、数百人の負傷者が出た。シカゴ7(セブン)と呼ばれた彼らの裁判は、全米の注目を集めることになる。 こんな風にストーリーを書くと、やや堅苦しい社会派の印象で、法廷での密室ドラマが予想されるが、映画の冒頭から裁判官とシカゴ7のやりとりがちょっと笑えたりして、脚本の巧さに引きこまれてしまう。監督と脚本を担当したのが、『ソーシャル・ネットワーク』でアカデミー賞脚色賞に輝いたアーロン・ソーキンなので。このあざやかさも納得! 裁判中に出てくる数々の証言や、意外な事実など、法廷の外での再現シーンもたっぷり。デモ隊vs警察のアクションは過激だし、手に汗握る緊迫感も充満する。やや複雑な人間関係も、それぞれが役者の魅力でキャラ立ちしているのですんなり理解できるはず。