離婚する夫婦はLINEに「この一言」を付け加えている…知らない間に夫婦関係を悪化させている「NGワード」
「余計な一言」を付け加えないために
「食洗機離婚」の妻から、LINEの添削依頼を受けたことがあります。 子どもが病院に行くことになり、夫にその旨を伝えたいと、次の文面が送られてきました。 「子どもが○日に病院に行くことになりました。あなたが付き添いますか、それとも私が行きましょうか」 まさに「余計な一言」の典型ではないでしょうか。 夫のほうはやり手の経営者で、非常に細かい性格だと書きました。子育てにも細かく指示を出すタイプです。だから子どもが病院に行くというときに、絶対に「自分が付き添う」と言うに決まっているのです。 私ですらそれがわかりますので、妻がわからないはずがありません。なのに、わざわざ「あなたが付き添いますか」と聞けば、「行くに決まってるだろう、だれが行かないって言ったんだよ」なんて嫌味ったらしく感じて、カチンときてしまうのです。
「余計な一言」は「自分のエゴ」
この場合、夫が付き添うことは「大前提」と考え、いつどこに行けばいいか、持っていくものなど、必要な点だけ伝えればいいのです。 聞かなくてもいいことをわざわざ聞いたのは、後で責められたくないからだと思います。 「多分聞かなくても大丈夫だけど、怒られたくないから、念のため聞いておこう」 と思ったのでしょう。 でも、「怒られたくない」は妻の都合に過ぎません。「余計な一言」をつけ加えたのは、相手への思いやりではなく、自分のエゴによるものです。 夫に配慮するなら、できるだけ簡潔なメッセージにしたほうがいいのです。この夫は有能な経営者で、昼間はいつも分刻みのスケジュールをこなしていますから。 でも「余計な一言」をつけ加えたことで、「カチンとくる」メッセージになってしまいました。「わざわざ聞いてくるのは、俺に付き添ってほしくないから」など、勘ぐらせてしまいます。 こういう「余計な一言」がこの夫婦の関係をちょっとずつ悪化させていたわけです。
岡野 あつこ(夫婦問題研究家・パートナーシップアドバイザー)