いきなり登場「mixi2」に賛否両論、伝説のSNSが復権を目指すなら“最良の立ち位置”とは?
かつて一世を風靡したSNS「mixi」が、このたび装いも新たに「mixi2」をスタートした。mixiと言えば、今の30代後半以上にとっては「初めて参加したSNS」である場合が多く、懐かしくちょっと甘酸っぱい思い出とともに語られがちである。その後、Twitter(現・X)などの後発SNSに取って代わられてしまったmixiだが、現在のXがさまざまな問題を指摘される中での「2」リリースとなった。果たしてこの懐かしくも新しいSNSは、世代を超えて人の心をつかむことができるだろうか。(フリーライター 鎌田和歌) ● Z世代は知らない…… 伝説のmixiが満を持して再登場 もう今から20年ほど前のこと。昼休みともなるとパソコンが一斉にオレンジ色になる現象が観測された時期があった。当時はまだスマホが登場しておらず、多くの人がパソコンでmixiを見ていたのだ。 当時、日本に暮らしていた主にIT界隈の人々にとって、初めて触れるSNSがmixiであり、そこでの体験はかけがえのないものであった。日記を書けば誰かしらから反応がもらえ、「あしあと」で自分のページを見た人を確認できる。コミュニティに入ることで同じ趣味の人と時間を問わず意見交換することができ、リアルな友人の意外な一面を垣間見ることもできた。 あの時代のmixiには、ネット上でコミュニケーションする楽しさを人々に教えた功績が間違いなくあった。2006年時点での平均利用時間はYahoo!JAPANについで2位、ユーザー数は2009年9月時点で約1792万人だったというから、その人気がうかがえる。 しかしその後、Twitter(X)やFacebookの利用者が増えたこともあって、次第にmixiは下火となっていった。一説には招待制を廃止したところ、スパム目的の業者や出会い利用の悪質ユーザーが増えたことが衰退の原因とも言われている。 とにかく、確かに一時期熱狂的に支持されたものの、いつの間にか人々の心から儚く消えていったのが「伝説のmixi」なのである。Z世代にとっては、「なんのこっちゃ」という話であろう。