公立高からドラ1複数指名なら36ぶり快挙…明石商の中森俊介&来田涼斗がプロ志望表明し「違うチームで対戦したい」と願う理由
注目のドラフト1位候補、明石商の中森俊介投手と来田涼斗外野手が10日「プロ志望届」を提出、明石市の同校で取材に対応した。1年夏から3季連続して甲子園に出場し昨年は春夏連続ベスト4に貢献した投打の柱。2人は憧れの選手に、それぞれ巨人の菅野智之、ソフトバンクの柳田悠岐の名前を挙げ、プロでは「別々のチームで対戦したい」と熱望した。社会人、大学進学も検討していた2人がプロ入りを決断した理由とは?
強豪・明石商の”黄金コンビ”は揃ってプロ入りを決断した。エースの中森は大学進学も視野に入れ、キャプテンの来田は、社会人野球入りとの二者択一で迷った時期もあった。しかし、最終的にはともに「小さいころからの夢」を最優先して進路を決めた。 8月16日の甲子園で開催された交流試合の後に考えを巡らせ、両親や狭間善徳監督(56)に重ねて相談。最終的には、9月4日に狭間監督と面談し、決断に至った。10日にプロ志望届を兵庫県高野連に提出し、縁起を担いで大安吉日の、この日、公表の運びとなった。 狭間監督は「大学や社会人関係者に対して、このあたりで判断しないと待つ方も大変ですからね。2人ともプロ志望届を出したいということだったので、ちゃんと整理してこの日を迎えた」と話す。 実際、多くの大学、社会人チームから誘いがあったという。 「これまで舞い上がる子も見ている。2人には”甘い考えだと失敗する。覚悟を決めて行け”と話しました。中森は”プロに行きたい”といい、来田は”プロ志望届を出したい”と話した。言葉に違いがあったけれど、プロの世界に向かうことはこちらとしてもうれしい。でも、甘くない世界なんで不安もあります」 中森は182センチ、87キロの本格派右腕。最速151キロを誇る一方で多彩な変化球を操り、クレバーな投球が持ち味だ。甲子園では通算8試合で5勝3敗。今夏、桐生第一(群馬)との甲子園交流試合では9回を投げ、5安打9奪三振2失点で完投勝ちし、最速150キロもマークした。 中森は交流試合後に地元の丹波篠山市へ帰省して家族会議を開き、プロ入りに傾いた。