免疫不全の患者 新型コロナに長期感染するリスク 対処法をまとめた「臨床対応指針案」とは?
状態別に最善治療
免疫不全のコロナ患者治療の実践と研究に力を注いできたのが関西医科大総合医療センター(大阪府守口市)です。ほかの病院で1年近くの間ウイルスを根絶できずに何度も再発を繰り返し、転院してきた患者もいました。 B細胞の除去療法を受けた悪性リンパ腫の患者44人では、抗ウイルス薬と中和抗体薬を組み合わせて治療しました。22人は抗ウイルス薬を2種併用し、全員がウイルスを根絶させることができました。 課題もあります。コロナ治療後に悪性リンパ腫が悪化したり、治療中に体が弱って生活の質が落ちてしまったりしたケースもありました。センターの中森靖副病院長は「治療成績は少しずつ改善しています。感染しても心配し過ぎないでください」と呼びかけます。