東大の院生が幼少期にやっていた「算数が得意な子」に育つ室内遊び
小学生以降の工作に必須なのはコレ
中牟田先生:小学生になったら「工作用紙」を常備されるといいです。息子は、雨の土日などで暇な時、工作用紙で立体の歯車を作っていました。また、構造物を作ることもあり、そうした遊びから図形や物理が得意になったと思います。
工作用紙は、1つのマスが1cmなので、単位を繰り返し経験することができます。また、工作をするときに長さを意識して作ると、かけ算も自然にやるようになります。 小学校では、2年生で長さの単位を学びますが、単位は苦手なお子さんも多い単元です。学校で学ぶ前にぜひ工作用紙での工作をたくさんやってください。工作用紙には方眼が印刷されているので、単位の概念が視覚的に捉えやすくなります。 工作の場合も「必然性のある目標」を設定してあげるといいですし、親御さんが先に作っておいて「同じの欲しい~」と思わせるのも手です。鉛筆立てやカードを入れる箱などもいいですね。いきなり展開図を書くのは難しいので、一面ずつバラバラに切り出して、テープで組み立てるといいです。
また、図形の性質を意識して工作をするとさらに楽しく遊べます。私が主催する「算数大好きの育て方講座」では夏休みに「無人島を作る」というレッスンも行います。算数に繋がる工作の楽しさを味わってもらえる上に、建築学の考え方も学べて大変好評です。オンラインでの開催もあります。例えば崩れにくい小屋を作るにはどうしたらいいか、高い建物を建てるにはどうしたらよいかなどを考えながら住みやすい無人島を完成させていきます。
遊びの中で経験しておくと、授業で「これ知ってる!」と学習の「自分ごと化」ができる
えり:中牟田先生がオンラインで実施されている「算数大好きの育て方講座入門編」(詳しくはこちらhttps://sansusugaku.wixsite.com/home)を受けたことがありますが、その中で「小学校のどのタイミングで何を習うのか、単元ごとの関係性を親御さんが知っておくといい」と仰っていました。それは、今回の工作用紙のように、生活の中や遊びの中で、算数の様々な単元を経験させることが大事だからなんですね! 中牟田先生:そうなんです! 経験したことが授業で出てくるので「あ、これ知ってる!」と、学校での学習が「自分ごと」になるんですね。オンライン本講座では単元ごとにつまづきやすいポイントや、家庭での準備の仕方について解説しています。(詳しくはこちらhttps://sansusugaku.wixsite.com/home) そういう意味でも、実はごっこ遊びも効果的です。ごっこ遊びはまさに自分が主役の遊びで、自分ごとそのものですよね。お店屋さんをしていたら、メニュー表が必要で書く作業が発生したり、お会計に計算が必要だったり、オーダーを覚えてそれ通りに箱詰めしたり。ごっこ遊びは、想像して考えるので、算数の文章題を解く力にも繋がると思います。