8割以上の保護者が高校生の進路選択をサポート!? 子どもがうれしいと感じるサポートとは?【進路意識調査より】①
保護者の前向きな働きかけで 子どもの進路意識がグッと高まる!
――「進路選択において、保護者のかたからのサポートで感謝していることは何ですか?」と高校生・大学生・社会人に質問した結果、「オープンキャンパスなどの大学イベントに連れて行ってくれたこと」「大学・学部の情報を一緒に収集してくれたこと」などの回答が多く挙がりました。 またフリーアンサーとしては、以下のような声がみられました。 「自宅から通える教育大に進学するつもりだったが、もっと視野を拡げたほうがいいとアドバイスしてくれて、地元外の大学情報も教えてくれた」 「一緒にオープンキャンパスに行った時に『私が通いたいくらい素敵な大学だね』と言ってくれて、全面的に応援してくれた」 (真坂さん) まさに、保護者のかたが教育情報にアンテナを張ってお子さまに提供している好例だと思います。 また、「これからの人生をどんなふうに生きていきたいか」をお子さまと一緒に検討しているのもすばらしいですね。私たちもJSBNの活動で、高校生に「あなたの人生のテーマは何ですか?」と問いかけ、話し合いをすることがよくあります。 将来像をすぐ固めることができなくても、少しずつ考えることで「先の自分」をなんとなくでもイメージすることができ、そのプロセスとして大学受験が見えてきます。 お子さまが自分の未来に目を向けているからこそ、保護者のかたの関わりをうれしく感じるのではないでしょうか。
―― 一方で、感謝していることとして「何も言わず見守ってくれた」という回答も多くみられます。フリーアンサーでも「成績が伸びなくてもうるさく言わず、適度な距離感で応援してくれた」という声がありました。 ただ保護者からすると、「どんな関わり方なら適度な距離感といえるのか」が難しいところです。 また、「何も言わずに見守る」ことは「子どもの進路に関わっていない」ことになるのではないか? と不安も感じます。 子どもの進路選択にコミットしつつ、「心地よい見守り」を実現するために、どんなふうに考え、行動したらよいでしょうか? (真坂さん) 互いへの信頼がベースにあれば、同じ行動や声かけをしても、お子さまは「ありがたい、うれしい」と受け止めるはずです。 ただ、「信頼関係を築く」とひと口に言っても難しいですよね。 高校生は多感な年頃で、小・中学生時代とはまた質の違う反抗期を迎えているお子さまもいるでしょう。私自身も、2人の息子とうまくコミュニケーションをとれない時期がありました。 こんなとき、相手の心にズカズカと入っていこうとすると、子どもは必ず逃げていきますよね。 そこで私が目指したのは、「期待するようなリアクションがなくても、あきらめず情報提供を続ける」というスタンスです。 そのプロセスの中で、お子さまが自分の将来に目を向けるようになるタイミングがいつか来ると信じてあげることも大切かもしれません。 お子さまはきっと、「自分の進路選択を応援してくれているのだな」と気付いて保護者のかたに感謝してくれるでしょう。