大阪府・吉村知事が定例会見1月6日(全文2完)コロナ克服して元気な大阪取り戻したい
新規感染者数560人という数字をどう見るのか
毎日新聞:毎日新聞社の石川と申します。ちょうど今から1年前の2021年1月6日も、新規感染者の数が560人になって、これ、知事が緊急事態宣言の発令の要請を決めたきっかけになった日でして、今回もまた同じように今日も500人前後ということで、同じような動きをしてるのかなと思います。1年前も、その後も500人とか600人台でしばらく推移して、非常に大きな感染拡大が続いたことを考えると、今後もこれから減っていくことは難しいのかなと思うんですが、あらためて、今日の500人前後のこの数字をどういうふうに読むのか、つまり年末年始のいろんなイベントごとがあったことが反映されての一過性のものなのか、それともそういうことを考慮しても、これ、感染拡大が続いてるのか。1年前にはこれは一過性のものではないというふうに健康医療部も見解を示してましたけども、今回の500人前後のこの数字をどういうふうに解釈したらいいのかを、お考えをお聞かせください。 吉村:まず、今後感染は拡大していくと予想をしています。1年前のちょうど今のころ、ちょうど年明けたときに一挙にぐっと数が増えました。これはやはり1つとして年末年始の人の動きで増えたところは間違いなくあると思っています。もう1つは年末年始、やはりクリニックとかまちの診療所はお休みになりますので、そして僕らの行動パターンもそうですけど、年の三が日の間に病院に行くっていう習慣があまりないですから、その部分の検査が少なくなって、たまった分がいわゆる休み明けにどっと増えるっていう、その2つの要素があったと思っていますし、今年もその要素はあると思っています。
感染拡大の可能性のほうが高いと見るべき
昨年の場合は、この1月の年明けで緊急事態宣言をしましたが、そこから数は減少傾向に入りました。1月の数字で見ると、徐々に徐々に下がっていったというふうに記憶をしています。週明けにちょっと増えたかな、でも1月全体にはどんどん下がっていったという、確かそういう数字だったと思います。ただ昨年と違うのは、昨年は感染が11月末ぐらいから増え始めて、そして12月に徐々に増えてきて、東京、首都圏なんかでも大きく増えて、大阪でも増えている状況でしたが、1月、年明けてぐっと、検査数の影響もあると思いますが増えて、そのあとは減っていったという現状もあります。 なので、どちらかというと感染が減少期に向かっていた可能性というのはあったと思うんです、昨年は。昨年というか、2年前ですね。ただ今年について見ると、11月、12月が少ないという状況でした。そして変異株が入ってきたときに感染は拡大します。これは2年前にはなかった経験ですけども、アルファ株にしてもデルタ株についても、やはり大阪健康安全基盤研究所も情報として出していますが、変異株が入るとそこで波ができるという分析がありますし、それはやはり非常に的を射ている分析だと思っています。 そうすると変異株が入ってきた、オミクロン株が入ってきたのは、おそらくは12月の中旬から下旬ぐらいに入ってきてたと思いますので、そのあと、入りたてのところですから、変異株とすれば感染拡大の可能性のほうが高いと見るべきだと思っています。なので、去年は年明け直後はもちろん年末年始の人の動きと検査数の影響でぐっと伸びましたが、そのあとは1月から中旬、下旬、末にかけて下がってきました。 でも同じ経路をたどって下がると見るべきではないと思っています。理由は先ほど申し上げたとおり、2年前は11月、12月から上がり始めてた、そしてピークが1月の頭に来たと思いますが、今回についてはそもそも変異株が入ってきて、ピークに達していない状況でこの年末年始を迎えましたから、おそらくは今後、変異株が入りたてだという状況も踏まえて、いろいろ仕事であったり学校もそうですけど、普段接していない人がまた接することになりますきから、感染はこの1月下旬にかけて、拡大する可能性のほうが高いとみています。 なので変異株の状況とか、年末年始明けの状況としては非常に似てるんですけども、下がってくることはないだろうと思っています。 毎日新聞:ありがとうございます。 司会:次の方、挙手願います。今、発言を予定されている人は一度手をあげていただけますか。あと1人、お2人、あ、3人ですね。じゃあすみません、前からいきましょうか。日日新聞さん。