岸谷香×森高千里×渡瀬マキ(LINDBERG)鼎談「40周年締めくくりの『感謝祭』はやっぱり友達だよねってことで締めたい」
毎年恒例となっている『岸谷香感謝祭』、2025年は2月22日(土)、23日(日) の2デイズ開催となり、岸谷香の長年の友人である森高千里と渡瀬マキ(LINDBERG)という豪華なゲスト2名が参加することになった。ここでは『感謝祭』に向けての3人の対談をお送りする。3人が一緒に並んでいると、その空間だけキラキラした光を発しているかのようだ。それはおそらく、彼女たちが1980年代末から90年代にかけて、一時代を築き、全力で駆け抜けてきたから、そしてライブを休んだ期間を挟みながら、現在も精力的な音楽活動を展開しているからだろう。この3人、共通点がとても多い。年齢もデビュー時期も近く、結婚・子育ても同時期に体験している。音楽的にも人間的にも強い絆で結ばれていることが、伝わってくる対談となった。3人の麗しき友情は、『感謝祭』をさらに特別なものにしていくだろう。 【全ての写真】岸谷香×森高千里×渡瀬マキの撮り下ろしカット ――2025年の『岸谷香感謝祭』に、森高さんと渡瀬さんをゲストとにすることを決めた経緯を教えてください。 岸谷 「この3人でやろうよ」って話をし始めたのは2年ぐらい前でした。もともと特別なイベントがなくてもたまに集まって、ご飯を食べたりしていたんですね。で、「最近、私は感謝祭というイベントをやってるんだよ。最初の感謝祭に千里ちゃんにも出てもらったんだよ」とマキちゃんに話をして。そこからです。 森高 多分、「マキちゃんがまだ出ていないよね」という話になり、「楽しいから3人でやろうよ」という流れになったんだと思います。 岸谷 そうだった。ただし、翌年(2024年)の出演者はもう決まっていたので、じゃあその次の年、2025年に一緒にやろうよという話になったんですよ。もちろんその後、マネージャーにもスケジュールを確認しましたけど、最初はその場で3人で決めました。 ――渡瀬さんはその時、どう感じたのですか? 渡瀬 2年前の時点は、しばらく歌うことをお休みして、再開したばかりだったので、間に合うかなという不安はありましたね。楽しそうだなと思う反面、大丈夫かなって。 ――2024年はLINDBERGでも2本のツアーを行うなど、精力的にライブ活動も行っていますし、間に合いましたね。 渡瀬 まあ・・・・・・(笑)。 森高 そんな弱気な(笑)。 ――森高さんは、2020年の第1回目の『岸谷香感謝祭』にもゲストとして参加しています。当時、出演した時の感想を教えてください。 森高 プリプリ時代の香ちゃんとは、テレビやライブで何度も一緒のステージに立たせてもらっていたんですが、香ちゃんがソロになってからは、(共演する機会は)テレビで何回かしかなくて。感謝祭では、香ちゃんの横で歌っているのが、とても楽しかったんですよ。仕事なんだけど、仕事じゃないみたいな(笑)。プリプリの歌を私が歌ったり、香ちゃんが私の歌を歌ったりしたんですが、そういうことって、なかなかできないじゃないですか。 ――確かに。『感謝祭』ならではの醍醐味ですよね。 森高 だから次はマキちゃんもぜひと思いました。 ――仲の良さが伝わると同時に、音楽のコラボレーションの楽しさも伝わるステージでした。「ロックンロール県庁所在地」では、岸谷さんがテレキャスター、森高さんがリッケンバッカーを手にして、ツインギターを披露し、「Diamonds<ダイアモンド>」では森高さんがドラムを叩いていました。 岸谷 一番の盛り上がりは「17才」のダンスでしたけどね(笑)。千里ちゃんが出てくれてから、毎年やっていますが、やっぱり女性アーティストは、見せられるし、派手になりますよね。男性アーティストが悪いわけではありませんが、派手さの方向性が違うので、絵柄としての派手さが足りなくなる(笑)。 ――わかります(笑)。 岸谷 今回は女の子3人ならではの派手さも出せるだろうし、もともと友達だし、みんな、長くやってきているので、昔だったら、「こういうことはやりません」と断ったようなことでも、変なこだわりがなくなって、自由にできるようになっていると思うんですね。それはそれぞれが自分を確立してきているから。「イメージが壊れる」みたいに、揺らぐ心配がない。ただただ楽しく音楽を満喫できるなという確信がありました。私としては、去年と今年は音楽と真剣に向き合って突き詰めてきたところがあったんですね。40周年ということもあり、今の自分の全力でやり切ろうと決めていました。でも、結局、仲間や友達がいるからこそ、人生って楽しいんだよねってところに帰ってきて。そんな自分の今の気持ちと、今回のこの企画はぴったりだと思っています。