岸谷香×森高千里×渡瀬マキ(LINDBERG)鼎談「40周年締めくくりの『感謝祭』はやっぱり友達だよねってことで締めたい」
――話が遡ってしまいますが、そもそもそれぞれ仲良くなったきっかけはどんなことだったのでしょうか? 岸谷 私とマキちゃんとは、マキちゃんが朝の番組で「今すぐKiss Me」(1990年発表)を歌っているのを見つけたんですよ。 渡瀬 『おはよう天気』(日本テレビ系)という番組で、プロモーションビデオが流れていて、香ちゃんが観てくれたということですね。1990年の前半だと思います。 岸谷 そう、なんか、この人が気になるなあと思って、ちょうどプリプリの「Diamonds<ダイアモンド>」(1989年発表)がヒットした後で、ラジオの番組を持っていたので、「LINDBERGの渡瀬マキちゃんと話したい」と言って、ゲストとして来てもらったのが最初ですね。 渡瀬 それが本当にびっくりで。香ちゃんからゲストの話が来たって聞いて「えっ、なんで?」ってスタッフに聞いたぐらいで、最初はめっちゃビビっていたんですよ(笑)。 岸谷 「あんた、ちょっとさあ」って文句を言われるとか(笑)。 渡瀬 そんな感じで、ビビっていたんですが、お会いしたら……。 岸谷 「お会いしたら」って敬語を使っちゃっている(笑) ――最初の出会いでは、さすがに敬語を使いますよね。 渡瀬 お会いしたら(笑)、会った瞬間に意気投合して(笑)。 岸谷 CMが流れている間に、めっちゃプライベートの話をしていたよね。「で、彼氏とどうなの?」みたいな(笑)。 渡瀬 瞬間的に気持ちがほぐれて、香ちゃん、いい人だったんだ、優しい人だったなって(笑)。 岸谷 そこからはいきなり一緒に旅行に行ったり。 渡瀬 そう、旅行に行っちゃったね。 岸谷 でも、仲良くなった時期は、千里ちゃんが先だったような気がするな。千里ちゃんが「17才」(1989年発表)で有線大賞の番組に出ていて一緒になったのがきっかけじゃなかったかな。あと、千里ちゃんが「青春」という曲で、プリプリのことを歌っていることを知り、そこから共演が多くなって、仲良くなったんじゃないかな。 ――森高さんは両A面シングル「道/青春」(1990年発表)の「青春」で<お気に入りはプリプリよ>という歌詞を書かれていますもんね。 森高 プリプリがテレビに出演しているのを観て、私も高校の時に女の子バンドを組んでいたので、いいなあって思ったんですよ。もし私が今高校生だったら、プリプリの曲をカバーして、ドラムを叩きたかったなって。そんな気持ちもあり、「青春」の歌詞を勝手を書きました(笑)。その後、共演させてもらうことが多くなり。 岸谷 そっか。じゃあ、マキちゃんとも千里ちゃんとも、1990年に仲良くなったんだね。千里ちゃんと私とは、多分、この世の中で一番共演回数が多いんじゃないかというくらい、共演していますね。 ――森高さんと渡瀬さんとはどんなきっけかで仲良くなったのですか? 森高 マキちゃんとは歌番組で一緒になることも多くて。 渡瀬 実は同期なんだよね。 ――渡瀬さんがLINDBERGの前にソロシンガーとしてデビューしたのが1987年で、森高さんと同期なんですね。 森高 ソロデビューの年が一緒で、酒井法子ちゃんやBaBeが同期ですね。私はその頃、全然売れていませんでしたけど。 渡瀬 私もそう(笑)。 森高 その当時、マキちゃんが夕方にやっていた番組があって、「歌も上手いし、かわいいなぁ」と思っていたんですよ。そうしたら、しばらくしてLINDBERGとしてデビューし、いきなり全然雰囲気が違うぞって(笑)。その後くらいからテレビ番組や雑誌の取材で一緒になることがたびたびあり。 渡瀬 話をするようになって、自然に仲良くなったという感じですね。すごく気さくで、実はおもしろい人なんだなって(笑)。それですっかり意気投合して、一緒に温泉に行ったりしたよね。 ――一緒に旅行するって、かなり仲の良い友人ですよね。 渡瀬 私はふたりとも三重県鳥羽の実家に連れて行ったことがあるんですよ(笑)。 岸谷 ご家族も知ってますから(笑)。 ――あえて3人の性格の共通点をまとめると、“実はおもしろい”ところが共通点でしょうか? 渡瀬 そう、みんな、おもしろいです(笑)。 森高 それぞれ、おもしろさのタイプが違うけれど、それで微妙に合っているんだと思います。 岸谷 そう、3人だけの時の関係って、普段私たちを知っている人でもわからないものがあると思う。