岸谷香×森高千里×渡瀬マキ(LINDBERG)鼎談「40周年締めくくりの『感謝祭』はやっぱり友達だよねってことで締めたい」
――これまでの『感謝祭』を観て感じるのは、岸谷さんのプロデュース能力の素晴らしさです。 渡瀬 香ちゃんの提案、めっちゃおもしろそうだなと思います。 ――岸谷さんが昨年の春に新曲「Beautiful」をリリースした時に、渡瀬さんとふたりでダンス動画も出していますよね。 渡瀬 必死で踊りました、汗をかきながら(笑)。 ――今思えば、あのダンス動画も『感謝祭』での共演の伏線になっているかもと思いました。 岸谷 あの時点では、もうこの3人でやるのは決めていたので、「やっぱりね」という感じになるだろうなとは思っていました。あと、マキちゃんは今ステージで楽器を弾いているわけではないけれど、千里ちゃんはドラムをやるし、3人ともバンドが好きだし、友達同士が一緒にバンドを組んで楽しんでやっている、みたいなところも見せられたらなと思っています。 ――森高さんは、岸谷さんの提案に対しては、どんなことを感じていますか? 森高 楽しみでしかないですね。こういうことをやりたいんだな、これは楽しそうだなって思います。香ちゃんは歌も歌うし、楽器もできるし、プロデュースもできるので、いそうでいない存在なんですよ。私やマキちゃんをプロデュースしてくれて、どんな提案をしてくれるのか、とても楽しみです。きっとおもしろいものをお見せできるんじゃないかと思います。 ――Unlock the girlsとの共演についてはどう感じていますか? 渡瀬 まずね、年齢がすごい若い子たちじゃないですか。私の場合、普段、年齢が上のおっさんたちとやっているので、フレッシュですね(爆笑)きっとノリもフレッシュだろうし、同じ曲をやっても、また印象も変わるだろうし。それが楽しみです。 森高 私は高校の時に遊びで女性バンドを組んでいましたが、プロになってからは、ずっとソロでしかやってこなかったんですね。テレビ番組にプリプリやLINDBERGと一緒に出演すると、バンドがとてもうらやましくて。“ひとりって寂しいな”っていつも思っていたので、その輪の中に入れてもらって一緒に歌うことをうれしく感じていました。今回はUnlock the girlsと一緒にやれるということで、とても楽しみにしています。最初の『感謝祭』でも一緒にやらせてもらったんですが、すごくパワフルで、しかも女の子バンドのパワフルさって、男性ミュージシャンのバンドのパワフルさとはまたちょっと違って、かわいらしさもあって。そういう中に入って、歌ったり演奏したりできるのは、楽しみでしかないです。やっと一員になれた、みたいな(笑)。 岸谷 せっかく一緒にやるんだから、本当にバンドを作るのもありかもねって話もしています。そのバンドで新曲を作ってもおもしろいだろうし。ともかくやりたい曲がたくさんあるんですよ。あれもやりたい、これもやりたい、どれを削ろうかって、うれしい悲鳴の状態です。 ――先ほどもおっしゃっていましたが、それぞれがそれぞれの音楽に対するリスペクトをしっかり持っているところも、素晴らしいところですよね。 岸谷 そうなんですよ。2023年の年末に千里ちゃんのLINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)のライブを観に、マキちゃんと一緒にいったんですが、ほとんど知ってたもんね。 渡瀬 めっちゃくちゃ盛り上がったなあ!(笑) 岸谷 千里ちゃんが何か言うたびに、お客さんがウオーッって、すごい盛り上がっていて。それをマキちゃんがうらやましがるわけ(笑)。 渡瀬 びっくりしたんですよ。千里ちゃんのライブって、あんなに盛り上がるんだって。それで私もLINDBERGでのライブの時に、お客さんに言ったんですよ。「千里ちゃんのライブに行ったら、千里ちゃんがひと言、言うたびにすごく盛り上がるので、ちょっとそういうのやってくんない?」って(笑)。 ――お客さんはやってくれたんですか? 渡瀬 やってくれました。ウワーッって盛り上がってくれて、「いいねえ、なかなか」って(笑)。先日、香ちゃんのライブにも、千里ちゃんと一緒に観にいきました。あの日の香ちゃんのライブも最高だったな。 岸谷 あの時は、ライブ後、千里ちゃんの運転で食事をしに行きました。 渡瀬 あの日は香ちゃんのMCで大笑いして、3人で食事をしながら話をして、また大笑いして。香ちゃんのライブを観て、勉強になったのはMCで客席を大笑いさせながら、次にやる曲の前フリにもなっていたところ。話の作り方や流れも絶妙なのね。私はどうでもいい関係ない話ばっかりしてるな、これは反省しなければいけないなと思いました。 岸谷 「マキちゃん、真面目すぎるでしょ。そんなこと、深く考えなくたっていいんだよ」って、私と千里ちゃんが横でずっと言ってる、みたいな夜でした(笑)。