次のヒット作創出へ!講談社 マンガ部門の今後の行方
『ブルーロック』に続く次の大ヒット作品は…
不動の人気を誇った『進撃の巨人』の連載が2021年に完結し、その影響が心配された講談社では、同年、『東京卍リベンジャーズ』が映像化を機に大ヒット、さらに22年にはサッカーW杯の盛り上がりも受けて『ブルーロック』が大ヒットと、大変好調な流れが続いた。この1年ほどは、それに代わる大ヒットが出ない状況だったが、『ちいかわ』のスマッシュヒットや各編集部から版を重ねる新作品が複数生まれるなど、明るい兆しも見えている。 作品によっては、大ヒットが生まれるとスピンオフなど関連作品を次々と発表するという試みがなされるが、『転生したらスライムだった件』の展開はまさにその好例だ。そうしたマンガをめぐる講談社の事業展開はいまどうなっているのか。マンガ部門全体の状況を、出版営業本部出版営業第四部の上田径部長に聞いた。 「映像化ということでは、昨年10月にアニメ化した『シャングリラ・フロンティア』に期待していました。『ブルーロック』ほどの規模には至らなかったものの『シャングリラ・フロンティア』は映像化による重版累計がすでに90万部になっています。 この4月には、『マガポケ』連載の『WIND BREAKER』という不良を主人公とした作品がアニメ化されます。映像化に際して準備したコミックセットは、書店様から約9000セットもの注文を頂戴するなど、社内だけではなく書店様からも大きな期待が寄せられています。 2023年度のタイトル別部数ランキングでは、1位が『ブルーロック』で実売部数が948万部。すさまじい売れ行きでした。2位は依然好調な『転生したらスライムだった件』で291万部。この数字を見るだけでも『ブルーロック』がいかに大きくヒットしたかが分かります。 そして3番目が昨年1月に完結巻が出た『東京卍リベンジャーズ』で197万部です。次に続くのが『シャングリラ・フロンティア』で138万部でした。