次のヒット作創出へ!講談社 マンガ部門の今後の行方
5番目に『ちいかわ』がランクインします。実売部数は98万部ですが、実は『ちいかわ』は昨年1月に新刊が1本出ただけです。弊社の経理会計上、24年度に入った12月に11カ月ぶりに第6巻が発売されましたが、12月に市場で最も売れたのが『ちいかわ』だという報告を販売会社から受けています。11カ月ぶりの新刊で既刊も含めて非常に売れています。6巻では御朱印帳を付けた特装版も発売しており、今年の1月から6月まで弊社近くの護国寺でオリジナルの御朱印を捺してもらえるというキャンペーンをやっています。読者の皆様から大変ご好評をいただいています」 昨年度は実売部数で『ブルーロック』には及ばなかったとはいえ、『転生したらスライムだった件』の『月刊少年シリウス』での連載が始まったのは2015年。長きにわたってヒットを続けている貴重な作品だ。
「『転生したらスライムだった件』はスピンオフ作品の展開を精力的に行っています。今年の1月には本編の他に4つのスピンオフ作品の新刊が同時に発売になりました。どれもが安定して売れてくれるので店頭でのコーナー作りに繋げていただき『群』でご展開いただいていると思います。 また『ブルーロック』では『EPISODE 凪』という人気キャラクターが主人公のスピンオフを『別冊少年マガジン』で連載中です。4月からは劇場版が放映されますが、既にコミックスの部数は上位に食い込んでいます。 『ブルーロック』の第1巻が累計94万部、今年3月に出た最新28巻が特装版を併せて42万部という大部数です。『EPISODE 凪』の1巻はすでに40万部を超えています。第1巻が出たのが22年10月ですから約1年半でここまで伸びたわけです。通常、スピンオフ作品の読者数は多くても本編の4割に満たないくらいですが、同時に出た本編を買った6割以上の方に『EPISODE 凪』をご購入いただいています。劇場版アニメも4月から始まるので、期待しています」(上田部長)