「子どもの体力がなくて心配…」実は毎日の食事でエネルギー不足になっているかも?専門家が解説
【"成功する子"の食事術】子どもの成長に食事が大切ってことは分かっているけれど、どんなものを作ればいいの?毎日のことだから、悩んでいる親御さんも多いはず。シリーズ累計14万部突破「成功する子は食べ物が9割」の著者・細川モモさんに、20年後に後悔しない子どもの食事術を教えてもらいましょう。 ◇ ◇ ◇
子どもの体力づくりや運動能力の向上には、日々の食事が大きな役割を果たします。 小学1年生を対象とした研究(※1)では、主食、主菜、副菜、牛乳・乳製品、果物といった健康的な食品からのエネルギー摂取が多いほど、体力・運動能力が高いことが明らかになっています(これらの食品にはアイスクリームやお菓子、ジュースは含まれていません)。 まだまだ暑い日が続いているこの時期は食欲も落ちがちですが、子どもが体力不足に陥らないよう、エネルギーや栄養素を効率的に摂るためのポイントをご紹介します。
しっかり食べているのにエネルギー不足になることも⁉
実は子どもは、大人が思っているより多くのエネルギーを必要としています。 成長期の身体は、生命維持>成長>運動能力向上の順にエネルギーを優先して使いますが、エネルギー不足が続くと体力向上はおろか、成長やメンタルに影響を及ぼしてしまいます。 特に体重が軽いことが優位に働く競技や審美系のスポーツをしている女子は、食事制限などによるエネルギー不足になる可能性もあり、その結果、初経が来ない、月経不順や無月経になってしまうといった、女性としての一生に関わるマイナストラブルに繋がりやすいため注意が必要です。 胃のサイズから食事量が限られ、活動量も多い子どもたちにオススメなエネルギー源は炭水化物です。特に精製度の低い穀物、かぼちゃやとうもろこし、芋類、季節の果物などは、持続的にエネルギーを供給できます。例えば、朝食の主食にオートミールや全粒粉のパン、麦ごはんや雑穀米を取り入れることで、日中のエネルギーを確保できます。 朝ごはんに菓子パンを食べたがる子どもたちも少なくないと思いますが、上記の研究の通り、体力に影響する酸素を運ぶヘモグロビンや筋肉は食事の量と質にどうしても影響を受けてしまいます。スポーツドリンクも糖分が多いため、運動が長時間に及ぶ場合や大量の汗をかいた場合に限定して利用し、普段は水を中心に摂取するのが理想です。