神奈川県・黒岩知事が定例会見5月26日(全文1)PCR検査場は21カ所設置済み
PCR検査場を拡大
妊婦がPCR検査等で陽性となった場合、軽症であっても原則として周産期コロナ受入医療機関に入院していただきます。受入医療機関の選定に当たり、ブロック内で受け入れが困難な場合などには、県の災害時小児周産期リエゾンが入院調整を行います。災害時小児周産期リエゾンとは、災害時に小児周産期医療に係る総合調整を行うため県が委嘱した医師のことであります。こうした周産期のコロナ受入医療機関の体制により、妊婦・新生児の安全・安心を守ってまいります。 2点目として、PCR検査場の拡大についてお知らせします。県では医師会や市町村と連携してPCR検査場の設置を進めており、5月12日の定例会見で5月中に17カ所で設置見込みとお知らせしたところです。その後、着実に設置が進み、新たに横浜市の4カ所を合わせた21カ所が設置済みとなりました。さらに今後、設置予定の地域として新たに6月上旬までに相模原市と鎌倉市の2カ所が加わり、合計23カ所で設置される見込みです。今後も検査場の設置を着実に進めることで、必要な方が迅速にPCR検査を受けられる体制の拡充を図ってまいります。 3点目は、介護者がコロナ入院で不在となった場合に、在宅の高齢者・障害者を受け入れる専用入所施設の設置および福祉施設の感染発生時の応援職員派遣事業の開始についてです。県では神奈川モデル・ハイブリッド版の整備を進める中で、家族が新型コロナウイルス感染症で入院するなど、介護者が不在となり、在宅で高齢者や障害者の方が取り残された場合に、本人が陰性のときに受け入れる短期入所協力施設や、陽性、軽症でも福祉的ケアの割合が高く医療機関への入院が難しい場合に受け入れる、ケア付き宿泊療養施設を新たに設置いたします。
県内5カ所の障害福祉や介護施設の一部を活用
こちらのスライドをご覧ください。介護している家族がコロナウイルスに感染、入院して不在となった場合、まずは残された高齢者・障害者ご本人のPCR検査を優先的に行います。検査の結果が陰性であった場合ですが、陰性であっても一般の福祉施設では一時的に入所して保護することがなかなか難しい現状があると伺っています。そこで県ではこのたび、こうした方を一時的に受け入れて保護する専用の短期入所協力施設を設置いたします。具体的にはここに記載のとおり、県立の障害者支援施設である中井やまゆり園をはじめ、県内の5カ所の障害福祉や介護施設の一部を活用して設置します。 次に、検査の結果が陽性となった場合は、高齢者や障害者の方は陽性であれば現在の症状に関係なく重症化する恐れがあることから、基本的には県内の重点医療機関等に入院していただきます。ただ、例えばコロナは無症状ですが、重度の認知症や知的障害によって福祉的ケアの比重が高い方など、医療機関への入院が難しいケースがあります。そこで県では、こうした方を受け入れるため新たに専用のケア付き宿泊療養施設を設置することとしました。具体的にはここに記載のとおり、障害者支援施設である秦野精華園など、県内2カ所の福祉施設の一部を活用して設置します。施設では感染症対策に十分に配慮した上で、介護者であるご家族が復帰されるまでの間、福祉的ケアやサービスを提供します。 次に、福祉施設でクラスター等が発生した場合に応援職員を派遣する事業の開始についてです。この事業は、福祉施設において新型コロナウイルスの感染者が発生し、職員の入院や自宅待機あるいはゾーニングにより、通常時に比べ必要な職員が増加したことなどによって福祉サービスの提供が困難になった場合に備えるものです。あらかじめ応援職員の派遣に協力する施設や、短期で勤務可能な個人を募集して登録しておき、この中から応援を希望するクラスター発生施設などに対し、応援職員の派遣や紹介を行うものです。応援職員の募集や名簿への登録等は、県社会福祉協議会に委託しています。応援職員の派遣が行われた場合に必要となる旅費や新たに発生する雇用費などは県が負担します。