学校生活が落ち着いてくる5月こそ子どもの様子に注目を!GW~休み明けの親のかかわり
家庭が子どもの安全基地であるために
学校での生活がうまくいかなくても、学童や習い事に行くことで人間関係が広がり、救われる子もいます。固定された環境で息苦しい時は、新しい場や人間関係をつくってみてもいいでしょう。そこで新しい自分を見つけてもらえたり、子ども自身の興味や関心を刺激する物事に出会えたりするかもしれません。学校を離れて好きなことをマイペースにたっぷりと。それも子どもにとっては、のびのびできる幸せな時間です。 楽しいこと、好きなことに向き合っていると元気がわいてきます。家族で笑い合える時間も当たり前のようでいて貴重な時間。おいしいものを食べたり、カードゲームをしたり、一緒にテレビを見る時も、楽しみを共有する気持ちを大切に。さらに、視線を合わせたり語りかけたりしながらふれあうことはタッチケアとも言われ、幸福感を生む幸せホルモンを分泌させます。すると、少しの嫌なことを乗り切る力が出てきます。GWを利用して、スキンシップの時間をつくってみるのもいいですね。 子どもが学校でストレスを感じても、親がその場に行ってフォローするのは難しいこと。むしろ、学校でがんばって疲れて帰ってくる子どもにとって、家庭が緊張から解放される安全基地であることが重要です。そう考えると、帰ってきてすぐ「勉強は?」「今日はどうするの?」と追い立てるのは少しかわいそうですね。一休みしたいようであれば、子どもの気持ちを尊重して。家がリラックスできる場所になっていることで、何か心配事が出てきた時も相談しやすくなるのです。
まとめ & 実践 TIPS
新しい環境に慣れてくる5月は、その学年での不安や悩みがはっきりと現れてきやすい時期。子どもの様子を観察し、元気がない時は早めにサインをキャッチして。学校に相談したり、気分が変わる環境をつくったり、できることを考えましょう。そして、どんな時も家庭が安全基地であるように。子どもが楽しめる時間、リラックスできる時間が大切です。
プロフィール 親野智可等 おやのちから 教育評論家 ・『子育て365日 親の不安がスーッと消える言葉集』(ダイヤモンド社) ・『反抗期まるごと解決BOOK』(日東書院本社) 長年の教師経験をもとに勉強法・家庭教育・親子関係などについて具体的に提案。 Instagram、Threads、X、YouTube「親力チャンネル」、Blog「親力講座」、メルマガなどで発信中。ドラゴン桜の指南役としても著名。最新刊『子育て365日』などベストセラー多数。全国各地の教育講演会でも大人気。詳細は「親力」で検索