学校生活が落ち着いてくる5月こそ子どもの様子に注目を!GW~休み明けの親のかかわり
ようやく新しい学校生活にも慣れてきたように思える5月。でも、実は年度の初めよりも学校での気がかりや悩みが膨らんでくることもあるようです。早めに悩みに気付くためのヒントや、その時親にできること、家庭で意識したいことなどを教育評論家の親野智可等先生にうかがいました。
緊張の4月を乗り越えると見えてくる問題点
4月は、新しい学年やクラス、新入生にとっては新しい学校という大きな変化があり、親も子も環境に慣れるのに一生懸命。人間関係も流動的で、新しい友達と急接近したり仲良しの友達が入れ替わったりと落ち着かないものです。親も、我が子の新しい環境を気にかけ、子どもと学校の話をする機会も自然と増えます。それでも1か月もたてば新しい環境にも馴染んで、5月はようやく生活が落ち着いてきたと感じるころ。実は、この時期こそ、子どもの様子を気を付けて見てあげてほしいのです。 友達関係も、先生や勉強を含む学校環境も、落ち着いてくると、ようやく問題点が見えてきます。たとえば勉強や宿題の負担が大きい、先生との相性が合わない、見逃されがちですが給食についても子どもが大きなストレスを抱え込むことがあります。友人関係では、友達ができない、近くの席に苦手な子がいる、グループ内でうまくいかないなど。クラスに限らず、集団登校の班や学童保育、習い事のような、いろいろなケースで新しい人間関係による悩み事が発生する可能性があります。 5月は環境がある程度見え、固定されることで、悩みがあると「自分はこの中で1年を過ごさなければいけないのか」と気分も沈んでしまいます。それが原因で授業に集中できなかったり、友達とぶつかったりすることも。悩みの種にはなるべく早く気付き、トラブルになる前に対策を考えてあげたいですね。そのために、連休明けからしばらくは、さりげなく子どもの様子に注意してほしいと思います。朝の登校時に明るく出かけているか、帰ってきた時の表情はどうか、ちょっといつもと違ったり元気がなかったりしたら「最近、学校どう?」と優しくたずねてみてください。