着物でゲレンデを滑走!? 令和の新スタイル「スキーをしながらフォトウエディング」が話題
皆さんには、“結婚”にまつわる一生忘れられない大事な思い出はありますか? 最近は、結婚式や披露宴は行わず、ドレスや着物姿を撮影する「フォトウエディング」のみを行うカップルも増えているのだそう。 【写真】かっこよすぎ! 和装姿で颯爽とゲレンデを駆け抜けるフォトウエディングの様子 そんななか、「一生の思い出に残りそう!」と話題を集めているのが、着物を着たカップルがゲレンデを颯爽とくだる様子を撮影する、スキー場でのフォトウエディングです。同撮影プランを提供する、ながのdeウエディング(長野県)の繁野さんに話を聞きました。 ――スキー場でのフォトウエディングをはじめたきっかけは? 【繁野さん】 私たちはもともと、長野県を中心にフォトウエディングの撮影を行ってきました。10年ほど前、知り合いを通じて「スキー場でドレスを着て撮影をしたい」という東京のご夫婦がいるという話をもらってはじめたのがきっかけです。 その後、着物での撮影をはじめたのは、いまから約4年前です。こちらも、お客様からの「ドレスではなく着物でスキー撮影をしたい」という要望からはじまりました。 ――実現するまでにどのくらいの時間がかかった? 【繁野さん】 ドレスは足が開くので、スキーとスノーボードどちらもすぐにできました。一方で、着物が難関でした。着物での撮影をしていなかったのは、着物自体が重いこと、そして足を開けないためスキーやスノーボードに不向きであることが理由でした。 そのうえ、撮影はゲレンデで行われるため、着物が濡れたり汚れたり、破れたりします。そのため、普通の貸衣装屋では着物を貸してもらえません。これらのことから、スキー・スノーボードで滑走できるような特殊な着付けを開発するのに、約1年ほどかかりました。 もともと相談を受けたのはスキーでしたが、そのあとにスノーボードでの撮影依頼もあり、同様に1年ほどかけて改良をしました。やはり、女性用の着物で動けるようにするのが大変でしたね。 ――どのようなカップルが撮影をする? 【繁野さん】 やはり、ゲレンデで知り合ったカップルや、冬はスキー場でのデートが定番というカップルが多いです。スキー・スノーボード好きのカップルが、一生の思い出として撮影に来られます。撮影をされた方からは、「まさかゲレンデでウエディングフォトができるとは思わなかった!」「夢が叶った!」という声をいただいています。 コロナ禍以降、「結婚式をしないで写真だけを残したい」という人も多くなっています。なかには、1年間かけて春夏秋冬それぞれの季節で撮影をする方もいらっしゃいます。 ――ワンシーズンでどのくらいの人が撮影する? 【繁野さん】 1回の撮影で衣装が破けたり汚れたりするのが当たり前なので、続けて撮影することが難しいんです。撮影後にはすべての衣装をクリーニングするほか、破れた箇所を直す作業もあります。 さらに、カメラマン1人で撮影をし続けなければならないため、1日に1組の撮影が限界なんです(笑)。そのため、基本的に1年に20組限定で行っています。 また、天候にも左右されます。あまりにも天候が悪すぎると撮影日が延びてしまうこともあるので、あまり何組も連続で撮影はできないんです。 ☆☆☆☆☆ ながのdeウエディングでは、依頼があれば全国各地どのスキー場でもフォトウエディングに対応しているそうで、「ご希望の方が1度ご相談ください」と呼びかけました。 時代とともに、さまざまなウエディングスタイルが増えていく現代。今後は、結婚式の思い出づくりにおいても多様なアイデアが生まれてくるかもしれませんね。 ※ラジオ関西『Clip』2025年1月7日放送回より
ラジオ関西