「がんばらなくていい」には要注意。元自衛官が「仕事は攻めた方が楽に働ける」と語るワケ
攻めている側は自由に動くことができ、守っている側は攻めている側に合わせる必要がある
ちょっと伝わりにくい内容だと思うので説明しますね。 戦術の基礎を学んでいたとき、「攻撃」と「防御」には本質的にそれぞれ特性があると教わりました。そのとき、攻撃と防御の考え方は、生き方や働き方にも通じるなと印象に残りました。教わったことを要点だけ述べると次のとおりです。 まず、攻撃は「自由に動ける」という特性を持ち、自分の期待する成果を得やすいと言われます。一方で、防御は「事前の準備などで劣っているところをカバーする」という特性があるものの、受け身になりやすく自由を失いやすいと言われています。 また、防御だけで目標を達成することは難しく、どこかのタイミングで攻撃に転じる必要があります。
一度守りに入ってしまうと、相手に振り回されて消耗してしまう
言葉だけではなかなか伝わりにくいですが、サッカーやラグビーなどのスポーツをイメージしてみるとわかりやすいかもしれません。 ボールを持って攻めている側は自由に動くことができる一方で、守っている側は基本的に攻めている側に合わせる必要があります。 つまり、守りに入ってしまうと、ボールを奪って攻めに転じるまで、ずっと相手に振り回されて無駄に消耗してしまうのです。
仕事をまわりから催促されると、期限や完成度を相手に合わせなければならない
私は過酷な残業と強烈なパワハラによってメンタルが壊れたことがあります。一番の原因は、そのときの上司にあると思っています。 でも、あのとき、下手に守りに入らなかったら、どこかのタイミングで攻めに転じていたら、無理な仕事を振られることもなかったし、パワハラを受けることもなかったのではと思うことがあります。 なので、そのときの教訓を生かし、今は「攻める」という心構えで働いています。なんか意識高いことを言っていますが、デキる人たちがビジネス書に書くような高尚なことではないです。 自分の仕事をまわりから催促されると、期限や完成度を相手に合わせる必要が出てくるので、「言われる前にやっておく」。 5分で終わる仕事を後回しにすると、覚えておくことに無駄な労力がかかるし、忘れるリスクもあるので、「すぐできることは今やる」。面倒くさいことを放っておくともっと面倒くさいことに成長するので、「面倒くさいことほど先に潰す」など。 要は自分が楽をするために、後でしんどくならないようにするんです。 特別な知識や経験はいらない、心構えひとつでできる働き方です。