注目の新成分「デアザフラビン」をさらに深堀り!|「NMN」との違いって?
身を若く保つためにATPが重要な理由
私たちの体を構成する細胞が活動するためには、エネルギーが必要である。そのエネルギーを作るのが、細胞内で発電所のような役割をする「ミトコンドリア」という部分。ミトコンドリアは、食べ物から得た栄養を燃やして、ATPというエネルギー物質を作り出している。
ATPは、私たちの体を動かすための燃料のようなもの。ATPがなければ細胞は活動できず、結果として体は老化してしまう。 年齢を重ねるにつれて、ミトコンドリアがうまく働かなくなり、ATPを作る量が減少してしまう。そこで、NMNやデアザフラビンを摂取することでATPの産生を促し、細胞の活動や修復能力をサポートすることで、若々しさを保つことができるかもしれない、というのが現在の研究で考えられている。
マウスの実験結果から見るデアザフラビンの効果
「ある研究では、マウスにNMNの10分の1の量のデアザフラビンを投与したところ、運動量が1.5倍になったという結果が出ています。このことから、同じ量を投与した場合、デアザフラビンはNMNよりも15倍のエネルギーを生み出す可能性があると考える研究者もいます」
ヒトの細胞を使った実験結果
また、人間の神経芽細胞の実験でも興味深い結果が出ている。「NMNとデアザフラビンをそれぞれ細胞に与え、ATPの量を光で測ったところ、デアザフラビンを与えた方が、明らかに多くのATPが作られていたというデータがあります」。 これらの実験結果から、デアザフラビンはNMNよりも高い効果を示す可能性があり、特にエネルギー産生に関しては、デアザフラビンの効果が顕著であることが示唆されている。
注意:「デアザフラビン」はまだ研究段階
NMNに代わる物質として注目を集めるデアザフラビンだが、まだ研究段階ということも肝に銘じておきたいところ。 「安全性に関するデータは得られているものの、NMNのように多くの研究が行われていたり、効果が科学的に裏付けられているわけではなく、まだ十分なデータがあるとはいえません。ビタミンCのようにその効果が広く認められているものと比べて、大学病院などの医療機関では、デアザフラビンに関する医学的な研究が進んでいません」