「プロ野球90年」DeNAファンの歌手・相川七瀬さんが語る日本一の喜び 「ピッチャーは一人でステージに立っているよう。自分と重ね合わせます」
ピッチャーはステージに一人で立っているみたいなところがあって、私もソロの歌手なので「どういう気持ちでマウンドに立っているんだろう」とか「ステージに立つ時にああいう強さを持てるかな」と重ね合わせてしまう。山崎康晃投手や今年大リーグへ移籍した今永昇太投手とは、仲が良くていろんな話をします。 ▽ヒーローは康晃 私にとってのヒーローは康晃です。彼が出てくることで、試合が締まる。そういうカリスマ性は誰もが持っているわけじゃない。決めるときに決めてくれるのが、山崎康晃という人の魅力。DeNAを応援していて感じるのは、康晃に対するファンの思いが半端じゃないんですよ。順調な時も苦難の時も、やっぱり横浜で時代を築いてきた守護神なんです。 ファンの人たちにも、本当にフレンドリーに接してくれる。彼が東京五輪でハマスタで投げたのを見て、本当にこの人は選ばれた人なんだな、そういう星の下の人なんだなと思いました。今年東京ドームでCSの巨人戦を観戦したときは、2イニングを好投。ハマスタだと登場曲が流れて「ヤスアキジャンプ」をするのですが、ビジターで曲が流れないので応援団が歌うんです。それを聞きながら涙が止まらなかった。野球を見て泣いたのは初めてでした。
今永君はクールな印象が前面に出ていますけど、実はすごく面白い人で、言語化の能力がすごく高い。自分の野球の考え方や精神的な部分を言語化していって、それを自分で納得できるものに修正していくタイプの人だと思います。私も自分の感情や置かれている状況を言語化して確認したい人間なので、そういうところにシンパシーを感じる。大リーグであんなに活躍してくれて、「横浜の星」だと思っています。「大谷翔平選手はすごいけど、うちも負けてないよ」って。 三浦大輔監督は選手の性格を理解して、それぞれを尊重している。押しつけがない自由さがあって、それがベイスターズカラーだと思います。ベンチを見ていても、みんな仲がいい。三浦さんとは年が近く、おうちに遊びに行ったり、一緒にカラオケをしたりしています。歌がうまくて、織田哲郎さんの「BOMBER GIRL」という曲が好き。それを2人でデュエットしたりします。 野球は本当に幅広い層に愛されるスポーツ。野球に興味がない人も、球場に来たらきっと楽しい。そういうきっかけを、もっと広げてほしいなと思いますね。