「プロ野球90年」DeNAファンの歌手・相川七瀬さんが語る日本一の喜び 「ピッチャーは一人でステージに立っているよう。自分と重ね合わせます」
発足から90年を迎えたプロ野球への思いを聞くインタビューシリーズ。今年でデビュー30周年の歌手相川七瀬さんはDeNAの大ファン。試合後のイベントでライブを行うこともあり、今年はテレビ神奈川のDeNA戦中継のテーマソング「Blue Star」を手がけた。セ・リーグ3位から「下克上」で日本シリーズを制した喜びを語った。(聞き手 共同通信=児矢野雄介) 【写真】ティモンディ・高岸宏行さんが振り返るプロ選手を目指した日々 2球団が、ドラフト下位か育成選手での指名を検討していると聞いたが… 「諦めたのは挫折ではありません。あの経験があるから今がある」
▽野球の神髄を見せてくれた やりました!ベイスターズ26年ぶりの日本一。選手の皆さんもファンの皆さんも本当におめでとうございます。私の応援歴は決して長くはありませんが、ファンの皆さんと一緒にあの景色を見届けられたことが本当に幸せです。 東京ドームでのクライマックスシリーズ(CS)は5試合、日本シリーズはハマスタで第2戦と日本一を決めた第6戦を運良く見ることができました。今年はベテランも若手もルーキーも一緒に戦い抜き、次世代のベイスターズを体現してくれたシーズンでした。最高です! 何があるか分からないのが野球の面白いところ。その神髄を見せてくれました。開幕前は6位の予想が多かった。今永昇太投手とトレバー・バウアー投手が抜けたからだめだろうと思われたのかもしれないですけど、エースが抜けたからこそ新しい世代のエースが生まれる。CSでは東克樹投手がけがをして一時離脱しましたが、その間もいろいろなピッチャーが好投し、隠れた宝石がざくざくあったということが分かりました。チャンスってこういう風に回ってくるんだなと、今年のDeNAを見て感じました。
▽外野席は「エモい」 息子が小学生の時に、同級生に仲のいいDeNAファンのお友達がいて、野球のことを教えてもらうようになったのをきっかけに、球場に通うようになりました。私は大阪出身で、父は阪神を応援していましたし、子どもの頃は家で野球を見ていましたけど、現地に行くということにはなかなか縁がありませんでした。 生で観戦するときの臨場感や興奮は、ライブと一緒。共通の趣味を持つことで、球場で子どもとの会話が弾むようになり、いつのまにか球場が家族のコミュニケーションの場になりました。息子と2人で話すこととか、娘と2人で話すこととか、球場だからこそ持てる時間があって、それはすごく良かったですね。子どもが大きくなっていくと会話が少なくなりがちですけど、うちは野球も他のアーティストのライブも一緒に見に行くので、共通の時間が持てています。 最初は野球をよく知らずに見に行きました。イニングの合間にもイベントがあり、とにかく飽きなかった。「楽しかった」と思って帰れるような運営側の工夫がすごく感じられて、野球そのものももちろんですけど、プラスアルファのところでも楽しめる。「ガチ」の野球ファンじゃなくても行ける気軽さがハマスタにはありますね。