石川県の子どもたちが東海地方に「交流ツアー」 遊園地などで被災のつらさ吹き飛ばし笑顔
石川県の子どもたちが東海地方に「交流ツアー」 遊園地などで被災のつらさ吹き飛ばし笑顔
能登半島地震で被災した石川県穴水町の子どもたちを名古屋市など東海地方に招く「穴水―名古屋交流ツアー」が19日から2泊3日の日程で始まった。20日には三重県桑名市の遊園地「ナガシマスパーランド」を訪れ、子どもたちは地震のつらい経験を吹き飛ばすような笑顔を見せて楽しんでいた。
2泊3日で羽伸ばしてと名古屋のNPOが企画
穴水町を支援している名古屋市の認定NPO法人「レスキューストックヤード」が企画。町の2つの小学校を通して募った小学4年から6年の児童ら約70人が参加した。保護者には同行を求めず、子どもと離れた時間を持つことで英気を養う時間に充ててもらう狙い。 児童は19日朝にバスで穴水町を出発。午後に名古屋に到着し、名古屋港水族館や名古屋テレビ塔を鑑賞した後、真宗大谷派名古屋別院に泊まった。2日目は朝からナガシマスパーランドを訪れ、乗り物やゲームを楽しんだ。 ナガシマスパーランドは日本最大級の遊園地で、「絶叫系」のアトラクションが売り物。子どもたちは巨大なジェットコースターなどを見上げながら「あれはムリ」「あっちならいける」と言いながら、グループで乗り物を選んでいた。各グループにはNPOスタッフや学生ボランティアがついて引率していた。
地元の生活は「水の来ていない地域、大変そう」
男児の一人は「木のジェットコースターがめっちゃ楽しかった」と笑顔。地元での生活については「道はまだデコボコで、自分の町は水が来ているけれど、珠洲や輪島は来ていないところがあるから大変そう」と気遣った。 同行した穴水町教育委員会の大間順子教育長は「ボランティアの方がいろいろなところで助けてくれて順調。子どもたちはこれまでの経験を忘れずに心に置いて、これから自分がやっていくべきことを一つ一つ見つけて前に進んでいってほしい」と話していた。 21日は名古屋市科学館などを訪れ、午後には帰路につく予定。 (文・関口威人、動画撮影・加藤直人/nameken)