名古屋・河村市長が会見 廃棄予定の給食パン持ち帰り懲戒免職の調理員との裁判「控訴しません」
名古屋市の河村たかし市長は5日、市役所で定例記者会見に臨んだ。市立小学校の給食の調理場から廃棄前のパンなどを持ち帰ろうとして懲戒免職処分を受けた女性調理員に対し、名古屋地裁が処分を取り消すよう名古屋市教育委員会に命じた訴訟について、河村市長は「控訴はしません」と述べた。7月22日の判決を受けて、会見のこの日が控訴期限となっており、処分を取り消す判決が確定する見通し。 【動画】名古屋・河村たかし市長が定例会見(2024年8月5日)
「免職では人生パーになる」と市教委の判断に同意
判決を伝えた報道によると、女性は2022年2月、勤務していた市内の小学校で食中毒などの検査のため冷凍保存されていた油揚げ2袋とパン2個を、自分が食べる目的でかばんに入れて持ち帰ろうとした。学校側が気付いて市教委に報告し、同年5月に懲戒免職の処分を受けた。 女性は市教委を相手取り、処分の取り消しを求めて名古屋地裁に提訴。判決では損害が軽微で、女性に過去の懲戒処分歴もなく、謝罪をしていることなどから、処分は社会通念上著しく妥当性を欠き、市教委の裁量権の範囲を逸脱し違法だと結論づけた。 河村市長は「教育委員会がこのたび控訴しないということになりまして。私も(免職処分は)いかんと(控訴しないことに同意した)」と明かし、「免職では人生パーになる。それに見合う常識的なことはせなあかん。厳重注意にとめおくべき」と述べた。市教委によると、控訴しない方針は固めたが、今後の対応については控訴期限後に市教委内で決めるという。
自民総裁選「やるなら小泉さん」だが「超ボンボンの時代に」
9月に予定されている自民党総裁選について、「どうせやるなら小泉(進次郎)さんではねえかという説もありますね、支持率上げるためだけだったら」とした上で「また超ボンボンの時代が来ますわね。ウルトラボンボン」などと不満を表した。 「ポスト岸田」として小泉氏や石破茂氏らの名前が挙がるが、「減税の1円でもやったことのねえ人が俺は国の総理になるって、何がやりてえんだ」とも述べた。 (関口威人/nameken)