【40代、50代・二十四節気の養生】6月5日 梅雨の始まりの「芒種(ぼうしゅ)」は水の巡りを促すツボケアを!
水分代謝を促す「湧泉」のツボ押しを!
「この時期には、水分代謝に意識を向けましょう。体の中に湿気をため込まないことが大切で、水のとり方に注意して、体や部屋の除湿を上手にすることがポイントです」 水分代謝を促すためには、足の裏にある「湧泉」のツボを押すのがおすすめだと齋藤さん。 「ここは『生命力が泉のように湧き出る』ことに由来しています。全身の水分の代謝を促してむくみを改善し、冷え、体のだるさや肩こりの解消などにも効果的な万能ツボ。湧泉の場所は土踏まずの斜め上あたりで、 足の指を曲げてへこむ場所です。床か椅子に座り、足裏を親指でイタ気持ちいい圧で押します。5~10秒押して離すことを5~6回繰り返します。もしくは青竹踏みやゴルフボールを踏んで刺激するのでもいいでしょう。 水分代謝を促す食材は、はと麦、そら豆、大豆、とうもろこしなど。これらを食卓にプラスするのもおすすめです。 高温多湿になってくることで食品も腐敗しやすくなり、五臓の脾(ひ/胃腸)の調子もくずしがちに。胃腸炎が増えてくる季節でもあります。そうなる前に早め早めに胃腸を整えておくことが大切です。 冷たいものをとりすぎずに、白湯を飲んだり、お風呂ではしっかりと湯船につかるなどして、体や胃腸を温めるように心がけてください。体を温めることは、これから暑い夏に向けて汗をかきやすい体にするためにも大切です。また、しそ、そば、キャベツ、大根などの食材や、ほんのり甘いはと麦と陳皮のお茶も弱った胃腸の調子を整えてくれるので、この時期に最適です」
【教えてくれたのは】 齋藤友香理さん 薬剤師・薬日本堂漢方スクール講師。東京理科大学薬学部卒業後、薬日本堂入社。10年以上臨床を経験し、平成20年4月までニホンドウ漢方ブティック青山で店長を務め、多くの女性と悩みを共有した実績を持つ。講師となった現在、薬日本堂漢方スクールで教壇に立つかたわら外部セミナーも担当し、漢方を学ぶ楽しさを広めている。また「養生を指導できる人材」の社員育成、『薬日本堂のおうち漢方365日』『薬膳・漢方検定 公式テキスト』など、書籍監修にも多く携わっている。 イラスト/河村ふうこ 取材・原文/山村浩子