サブカル文脈から読み解く日本アイドル、BABYMETALと新しい学校のリーダーズ
音楽評論家・田家秀樹が毎月一つのテーマを設定し毎週放送してきた「J-POP LEGEND FORUM」が10年目を迎えた2023年4月、「J-POP LEGEND CAFE」として生まれ変わりリスタート。1カ月1特集という従来のスタイルに捕らわれず自由な特集形式で表舞台だけでなく舞台裏や市井の存在までさまざまな日本の音楽界の伝説的な存在に迫る。 2024年7、8月の特集は、「サブカルとJ-POP」。802でもやらない夏休み自由研究というテーマのもと、2カ月間に渡ってサブカルと音楽の話を渡り掘り下げていく。 田家:こんばんは。FM COCOLO「J-POP LEGEND CAFE」マスター・田家秀樹です。今流れているのは中島みゆきさんの「時代」。1975年発売の2枚目シングル、2018年に出たアルバム『中島みゆき ライブリクエスト -歌旅・縁会・一会-」からお聴きいただいております。先月と今月の前テーマはこの曲です。 時代 / 中島みゆき 「サブカルとJ-POP」今月は「新アイドル伝説 それはももクロから始まった」。今週もサブカルシーンをずっと見続けてきたライター・編集者、株式会社SWの代表取締役西澤裕郎さんをお迎えしております。 西澤:こんばんは。よろしくお願いします。 田家:この3週であらためて思われることはどういうことですか? 西澤:2010年代は自由というか、楽しかったなと(笑)。あとはすごく現場主義だったんだなと思いますね。今のTikTokとかYouTube発信ではなく、現場からおもしろいものが生まれていた時代だったのかなと思います。 田家:ですよね。今週はTikTokの話になるので、ちょっと先週までとはトーンが違うかなとは思いながらなのですが。この番組は雑誌『Rolling Stone Japan』のWebサイトで全部文字で読めるわけでしょう。その文字起こしを西澤さんがやってくださっているわけですが、Rolling Stone Japanでこういうサブカルの特集って今までやったことがあるんですか? 西澤:ガッツリシーンの特集はないんですけど、アーティスト単位でしっかり追っかけてきているグループはいくつかあって。まさに今週の2組はそういうグループになるかなと。 田家:今週はBABYMETALと新しい学校のリーダーズで、2組で共通している点はありそうですか? 西澤:この2組は世界進出を果たしていて、世界的に熱狂されている2組ですかね。 田家:そういう2組に先週までの流れというのがどんなふうに入ってきて、どんなふうに受け継がれているのだろうかということも、おいおいお訊きしていこうと思うのですが、まずはBABYMETALの1曲目です。