「初代レクサスNX」の素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない!
やばいポイント1「ダントツに静粛」
筆者が初めてNXに乗った際、同乗者からよく 「これはハイブリッドですよね」 といわれた。車好きの人たちもほぼ例外なく同じ反応を示す。それほどまでに、初代NX200tの2リットルターボエンジンと6速ATの相性がよいことを示している。また、ボディ剛性や遮音性にも優れており、そのためハイブリッド車(HV)と勘違いされるのも無理はない。 とはいえ、2014年に登場したガソリン車のSUVが8年経った今でも「ハイブリッドでは」といわれるのは、購入後に最も驚いた点だ。確かに、CX-5などのクリーンディーゼル車にも乗ったことがあるが、その加速時に発生する音はそれなりに大きく、NXと比較すると静粛性には差がある。 それでも、何度もHVを経験したことのある人たちからの初めてのコメントが「ハイブリッドでは」だった。
やばいポイント2「パワフルで好燃費」
初代NX200tに搭載されたエンジンは、レクサス初の直噴2リッター直4ターボで、最高出力238ps、最大トルク35.7kg・m(1650~4000rpm)を発揮する。このエンジンは、1740kgの車両を0-100km/hで7.0~7.1秒で加速させる、スポーツセダン並みの俊敏さを持つ。 実際、このエンジンは翌年、上級モデルのRXにも搭載されるほどの性能を誇り、静かでありながら俊敏なSUVとして、今でも非常に魅力的だ。さらに、初代NX200t Fスポーツのカタログ燃費は13.0km/Lで、筆者の実燃費も10km/Lを下回ることはなかった。 現行モデルのNX350 Fスポーツでは、市街地でのカタログ燃費は8.7km/L、平均で11.7km/Lとなっており、初代モデルの燃費のよさが際立っている。 新型NX350 Fスポーツの0-100km/h加速も7秒をわずかに切るため、加速感はほぼ同じだ。つまり、初代NX200tは、10年前のモデルにもかかわらず、排気量が400cc増し、8速ATを搭載した新型と同等の力強さを持ちながら、優れた燃費性能を誇る。