「初代レクサスNX」の素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない!
初代NXの世界的成功
レクサスの主力車種「NX」は、フルモデルチェンジから3年が経過した。コロナ禍でのデビュー当初は納車まで1年待ちという状況だったが、2024年12月現在、納車期間は3か月前後に短縮されたことが公式に発表されている。 【画像】「すげぇぇぇぇ!」 これがトヨタ自動車の「平均年収」です! 画像で見る(10枚) 新型NXに実際に乗ってみると、音響や空調が集約された巨大ディスプレイのインターフェースにはやや違和感を覚えるが、走行性能は堅実で快適であり、新型ならではの進化を感じる部分も多い。 一方で、ベースモデル以外は500万円を超える価格帯が多く、値引きが難しいため、購入時には600万円以上の予算を見込む必要がある。 初代NXは、デビュー当初から他の輸入SUVと比較しても十分魅力的であり、多くのメディアから高評価を受けた。その結果、初代NXはレクサスの世界的なヒットモデルとなり、90カ国以上で販売され、通算100万台以上を出荷した。一時期はレクサスブランド全体の約25%を占めることになった。 そんな初代NXは、新型が出た今だからこそ、「やばい!」といえるのだ。
開発責任者の変遷と成長
新型NXは、人気モデルに多く見られる「キープコンセプト」のフルモデルチェンジが行われた。さらに、初代から7年を経て発売されたにもかかわらず、開発責任者が同じ人物である点は、特に日本メーカーにおいては珍しく、注目に値する。 2014年のインタビューによれば、初代NXの開発はリーマンショック後の厳しい時期に始まったため、困難な状況下で進められたという。そのため、エンジンや各種要素を「Premium Urban Sports Gear」という新しいコンセプトで作り上げたと、開発責任者である加藤武明氏は語っている。初代NXがまだ成功するか不確かな状況だったため、明確なコンセプトワードを用いて関係者に意図を伝える必要があったのだろう。 しかし、7年後に登場した新型NXに関するインタビューでは、加藤氏は特別なスローガンを掲げることなく、「言葉で示すより、ファクトを積み重ねることが大事」と述べている。この発言は、すでに「成功」が確立されたことを意味しているのかもしれない。 筆者(J.ハイド、マーケティングプランナー)は高額な製品を購入する際に明確なコンセプトを重視するタイプであるため、加藤氏の発言の変化には驚きを感じた。実際、新型NXのデビュー直後の2022年1月に初代NX200t Fスポーツ2014年モデルを購入し、特に大きな不満もなく、むしろ乗るたびに感心しながら距離を重ねている。 本稿では、筆者が初代レクサスNX 200t(ガソリン仕様)を「やばい!」と思う四つのポイントについてこれから解説する。