宣言全面解除 安倍首相が会見(全文3)専門家として中間的評価ぜひ出したい
日本はなぜやることなすこと遅いのか
江川:フリーランスの江川紹子と申します。よろしくお願いします。伺いたいのは、日本はなぜやることなすこと遅いのかという問題です。いろんな対策、ここでたくさんいいことをやりますという話を聞きましたけれども、それが、ものすごく時間が掛かっている。さっきマスクの話がありましたけども、10万円の現金給付は私のところにはいまだに申込書さえ届いておりません。雇用調整助成金のことも、少しずつ改善されてはきたということは伺いましたけれども、非常に複雑で遅いと。いろんなことが、いくらいいことをやりますといっても、かなり時間が掛かっております。 これはどうしてなのか。1つ1つの問題はいろいろ理由があると思います。さっきのマスクでいえば検品の問題があるとか、それ以外に手続きの問題があるとか、いろいろあると思うんですけれども、もっと根本的なところが、何か問題があるんじゃないかと。この間、検査のことで目詰まりという言葉をおっしゃっていましたけども、それにも通じる何か問題があるのではないか。公務員の人員削減とか、IT先進国だと思っていたのが実は後進国じゃないかとか、あるいは危機に対して何の準備もできてなかったのじゃないかという、いろんな見方があります。総理ご自身は、今の問題についてどういうふうに認識していらっしゃるか。 そして、先ほど、まだ検証すべき段階ではないとおっしゃいましたけれども、第2波だか第3波だかが来るかもしれないと。そういうときに備えて、やっぱり今の段階で検証をきちっとやって、そしてどこが足りないのかということを考えるっていうことが必要じゃないかというふうに思いますけども、その点いかがでしょうか。尾身先生にも、もし、この点答えていただければ幸いです。 安倍:まず初めに私からお答えをさせていただきたいと思います。まず、さまざまな給付について時間が掛かるのではないかというお話をいただきました。10万円の給付については、この措置を決定した段階から、総務省と、あと地方自治体にはもう準備をあらかじめ進めてもらいました。普通、予算が国会で通らなければスタートしないんですが、その前から準備をしていただきました。