両リーグ共に1位と2位が「12勝12敗1分け」で大激戦必至!! プロ野球セ・パCS展望2024 下克上はあるのか!?
レギュラーシーズンが終わり、いよいよポストシーズンが開幕するプロ野球。共に4年ぶりのリーグ優勝を果たした巨人とソフトバンクがそのまま日本シリーズへと突き進むのか? はたまた、直接対決で五分だった阪神と日本ハムが下克上を果たすのか? 【写真】今季8月に復帰した阪神・髙橋、最多勝がほぼ確実の巨人・菅野ほか * * * ■CSファイナルは異質な短期決戦 巨人とソフトバンクが共に4年ぶりの覇権奪還を果たした今年のプロ野球。ここから始まるCSでは、どんなドラマが生まれるのか? そして、下克上はありえるのか? 「1位には1勝のアドバンテージがあり、しかもホームで6試合できるので、かつてのような下克上は起こりにくくなってはいます。 ワイルドカードのチームがワールドシリーズまで駆け上がることもあるMLBとは、ポストシーズンの設計がだいぶ異なり、1位の球団にとってはやりにくいですが、勝たなければいけないし、勝ちやすいのがCSです」 こう語るのは『週刊プレイボーイ』本誌おなじみの野球評論家、お股ニキ氏だ。確かに、3試合制で先に2勝すれば勝ち上がるファーストステージでは、3位による下克上が過去に何度も起きている一方、ファイナルステージが現行の6試合制となってから1位が敗れた例はセで2度、パで3度と非常に少ない。 「CS制度が始まった当初、1位は休養が十分な半面、野手の試合勘がやや鈍るリスクもありました。現在ではその対策も進み、秋季リーグなどを活用して実戦経験を積み、投手もリフレッシュするなど、いい方向に作用することが増えています」 ただ、1位だから楽勝というわけではなく、ファイナル特有の難しさも当然ある。 「長いペナントレースと違って捨て試合がつくれない上に、同一球場6連戦という戦いは、1年間でこのCSファイナルステージだけ。先発の登板間隔も短縮され、中継ぎも6連投になる可能性があり、かなり異質な短期決戦です。 ロングリリーフや第2先発を配置し、先発が不調なら早めに見切りをつけるなど、普段と違う戦い方が必要になります」 さらに、今季の上位陣には例年とは違う傾向がある。セ・パ共に1位と2位の直接対決が12勝12敗1分けとまったくの互角なのだ。 「セは巨人と阪神のチーム力の差が小さく、阪神が勝ち上がってきたほうが巨人にとってやりにくいのは間違いありません。 一方のパは1位と2位の差が10ゲーム以上離れているものの、ソフトバンクは終盤に対日本ハム7連敗を記録。普段、圧倒的な勝率を誇るみずほPayPayドーム福岡でも4連敗を喫しています。チームのモメンタム(勢い)は日本ハムにあるだけに、これ以上ない嫌な相手です」 そんなセ・パ上位2球団の今季の内容と、ファイナルで戦う場合の展望を見ていこう。