【関屋記念】NHKマイルCの「中団~後方勢」に好データ 舞台適性見込めるディスペランツァに好機
新潟が合いそうなディスペランツァ
越後平野に豊かな恵みをもたらす信濃川は全長367kmの日本一の川だ。だが、北アルプスから日本海にそそぐ大河と新潟県民の共生は戦いの歴史でもあった。度重なる水害や地盤沈下に悩まされ、越後の民は江戸時代から信濃川の治水事業に心血を注ぎ、それが昭和47年に通水した関屋分水路にたどり着く。工事着手の昭和39年、新潟競馬場は関屋から現在の新潟市北区笹山に移転した。新潟競馬場は新潟の人々と信濃川との共生にひと役買ったのだ。関屋記念はその歴史を今に伝えている。 【レパードステークス2024 推奨馬】世代トップクラスの実力、騎手は過去10年で複勝率71.4%! SPAIA編集部の推奨馬を紹介(SPAIA) そんな関屋記念の有力馬を過去10年分のデータから探っていく。 信濃川のごとく長い向正面と正面直線を使って争われる新潟芝外1600mは、紛れの少ない真っ向勝負の舞台。序盤からスピードに乗り、最後に瞬発力を発揮する。そんな理想的な形を求められるせいか、1番人気【3-1-3-3】勝率30.0%、複勝率70.0%を筆頭に4番人気【4-1-1-4】勝率40.0%、複勝率60.0%まで4番人気以内9勝と大穴一発の機会は少ない。複勝率ベースでも6番人気【0-3-2-5】複勝率50.0%まで。7番人気1勝があるものの、基本は上位人気同士のレース。人気薄が展開を味方につけて激走という回はそう多くない。 出走数こそ多くないが、3歳は【1-0-2-5】勝率12.5%、複勝率37.5%。前走NHKマイルC【1-0-2-4】勝率14.3%、複勝率42.9%。かつ中団より後ろから差した馬は【1-0-2-3】。4コーナー10番手から差して7着に敗れたディスペランツァはデータに合う。5~9着【1-0-1-2】で着順も問題ない。春は阪神芝1600mで1勝クラス、アーリントンC連勝。上がりは33.1、32.4と上がりは古馬相手でもそん色なく、新潟は合いそうだ。時折みせる発馬の遅れさえなければチャンスだろう。もう一頭のロジリオンはパラダイスSこそ人気を裏切ったが、NHKマイルC3着で実績は上。状態面に問題なければ有力だ。 古馬勢は4歳【2-1-2-25】勝率6.7%、複勝率16.7%、5歳【5-6-5-50】勝率7.6%、複勝率24.2%、6歳【2-3-1-26】勝率6.3%、複勝率18.8%と5、6歳が優勢。4歳は降級制度廃止後の19年以降に限っても、【1-0-2-17】勝率5.0%、複勝率15.0%とそこまで数字があがってこない。ただ10年間でみても、4番人気以内だと【2-0-2-6】勝率20.0%、複勝率40.0%。多士済々なマイル戦線に入っても、上位人気に推されるほどの裏づけがある馬なら問題ない。