【ジャパンC・レース回顧】武豊ドウデュース有馬記念でのライバルは? 外国馬の限界か…敗れた3頭の〝共通点〟
[GⅠジャパンカップ=2024年11月24日(日曜)3歳上、東京競馬場・芝2400メートル] 渡辺 逃げ馬不在のメンバー構成。スローになるとは思っていたけど、想像以上だった。 柏木 レースラップを二分割すると前半が1分14秒5で、後半が1分11秒0。天皇賞・秋と同じように前半が助走で、実質は後半4~3ハロンの競馬になりました。 渡辺 こうなるとドウデュースにとってはおあつらえむき。直線の爆発力は圧倒的で、着差以上の迫力だった。 柏木 はい。それと同時に今回は前走以上にデキの良さを感じましたね。父ハーツクライは5歳になって本格化しましたけど、ドウデュースもようやく完成された印象があります。 渡辺 順調なら次は有馬記念なのかな? 昨年勝っているわけだし、ここ2戦のパフォーマンスを見れば当然、今年も有力だろう。 柏木 秋古馬3冠を達成すればテイエムオペラオー(2000年)、ゼンノロブロイ(04年)以来の快挙ですか。でも、その可能性はすでに50%くらいあるんじゃないですかね(笑い)。 渡辺 随分と気が早いね(笑い)。でも俺は今回のレースを見て、2着ドゥレッツァに有馬記念への期待が高まった。途中から思い切って動いた鞍上・ビュイックのファインプレーがあったとはいえ、長くいい脚を使ってドウデュースを苦しめたのは、さすが菊花賞馬と思わせた。このロングスパートは中山2500メートルでも生きると思う。 柏木 同着の2着シンエンペラーも最後までしぶとかったですね。私はこれが単独2着なら大儲けだったので歯がゆいですが(苦笑い)。ただ、今回は素晴らしく馬が良くなっていて、海外遠征を経て心身が成長したように感じました。 渡辺 まだ3歳馬。血統的な奥行きも含めて今後が楽しみ。 柏木 以下はペースを考えると少し離されましたかね。 渡辺 4着チェルヴィニアは最後の瞬発力勝負で見劣った感じ。現状は牡馬の一線級とでは地力の差があるのかな。 柏木 デキは良さそうでしたけど、やや迫力に欠ける印象でした。5着ジャスティンパレスも悪くはないんですけど、反応が遅かったですね。 渡辺 好スタートを決めた時は小躍りしたけど、結果的に前に行くと味がないのかな? あとはスターズオンアースが7着か。こちらもポジションは良かったけど、最後は息切れした感じ。次走でもう1回見直したい。 柏木 さて注目の海外勢はゴリアットが6着、オーギュストロダンが8着、ファンタスティックムーンが11着という結果でした。 渡辺 ゴリアットはしぶとく頑張ってたね。最後までジワジワ脚を使ってた。残る2頭は日本の馬場への適性かな? 柏木 でしょうね。不思議なことに3頭ともに上がりは3ハロン33秒5だったんです。すなわち、このあたりが限界なのかな、と。でもみんな4着からは大きく離されていないし、偉かったと思います。馬場状態や展開次第では…と思わせましたし、これに懲りずまた挑戦してほしいですね。
東スポ競馬編集部