不振の浅田真央 来季の平昌五輪出場は困難なのか?
浅田真央(26)の現役復帰2シーズン目がふるわない。 開幕前から左膝への不安を抱え、前哨戦のフィンランド杯、GPシリーズのスケート・アメリカ、フランス杯と、3試合で浅田の象徴であるトリプルアクセルは封印。左膝故障を持ちながらも可能なジャンプを確実に正確に跳ぶ方針で臨んだが、スケート・アメリカは6位に終わって、いきなりGPファイナル出場は絶望となり、先週末のフランス杯もショートで8位と出遅れると、逆転を狙ったフリーではトリプルルッツ、サルコー、フリップという3つの3回転ジャンプが、すべてダウングレードの2回転に終わり技術点を大きく失い、自己ワーストとなる9位。 試合後、真央自身、「自信がすべて失われました」と大粒の涙を流すほどショッキングな惨敗となった。 まだ世界選手権の代表争いも兼ねている12月24日からの全日本が残っているが、左膝への不安が残ったままで出場するかどうかも正式に決まっていない。 26歳になる浅田真央の不調の原因はどこにあるのだろうか? 来シーズンに控える平昌五輪への出場権を得ることさえ難しいのか? 元全日本2位で現在ジュニア世代の指導を行っている中庭健介氏は、現状の不振理由をこう見ている。 「スケート・アメリカ、フランス杯の浅田選手の演技には、キレがなくコンディションが悪いのは明らかでした。おそらく怪我の影響で練習で追い込めていないのではないしょうか。トリプルアクセル以外のジャンプはそつなくこなせる浅田選手が、エッジ云々のレベルではなく、明らかな回転不足で技術点の得点が伸びませんでした。練習よりも本番では緊張なども加わり負担、疲労度が増加します。 ギリギリに追い込んだ状況でジャンプ練習のできていない場合は、頭で描くジャンプの感覚に肉体がついてこず、ズレが生まれてしまいます。浅田選手は、3回転が2回転になる大きなミスを複数回しましたが、練習不足によって生じる、そのズレが原因なのかもしれません」 実際、帰国した佐藤コーチも「練習で追い込めない」と苦悩を口にしていた。浅田選手の体重も増えているように見える。それも左膝の故障からくる練習不足が原因でシェイプアップができてないのかもしれない。