【89歳の美容家・小林照子さんの人生、そして贈る言葉⑧】29歳で出産。仕事と子育ての両立で気づいたこと。「よくない出来事は軌道修正の合図?」
子どもにとって決して立派な母親ではなかったと振り返るが、ある日、浩美さんからこんな話を聞いたことがあるそう。 「手作りおやつが当たり前のような完璧なお母さんを持つ友達から、『浩美ちゃんの家はいいな~』とうらやましがられたというのです。理由を聞くと、『お母さんから口うるさいことを言われないでしょ?』とのこと(笑)。 そのためなのか、いつの頃からか我が家には、浩美の友達が集まるようになっていました」
【話してくれたのは】 小林照子さん 美容研究家 メイクアップアーティスト。1935年2月24日生まれ。コーセーで長年美容を研究し、1985年初の女性取締役に就任。56歳で起業し「美・ファイン研究所」、59歳で「フロムハンド小林照子メイクアップアカデミー(現フロムハンドメイクアップアカデミー)」を設立。75歳で高校卒業資格と美容の専門技術・知識を習得できる「青山ビューティ学院高等部」を設立し、美のプロフェッショナルの育成に注力する。84歳で設立した女性リーダーを育てる「アマテラスアカデミア」を自らの使命とし、現在はふたつの会社の経営に携わっている。著書に『これはしない、あれはする』(サンマーク出版)、『なりたいようになりなさい』(日本実業出版社)など多数。 イラスト/killdisco 取材・原文/山村浩子