贅沢な天ぷら温蕎麦3選! 小柱かき揚げ、牡蠣の天ぷらそば、一杯3000円前後の至福
普段はリーズナブルな蕎麦をすすっていても、年の瀬、年始は天ぷら、鴨、牡蠣……なんてちょっと贅沢な一杯を楽しみたい。そこで過去に掲載した、編集部員が太鼓判を押す名店、居酒屋使いも可能な新店、豪華な天ぷら蕎麦店を厳選して紹介します。おいしくすする門には笑顔と幸福がやってきます! 【画像ギャラリー】出合えるかは運次第!品質にこだわりぬいた巨大牡蠣の天ぷら蕎麦がコレだ!
端正な天ぷらを温かいツユでいただく冬の幸せ『浜町かねこ』@浜町
店主の金子さんは天ぷらがおいしいことで知られる神楽坂「蕎楽亭」出身。師匠譲りの天ぷらの腕は確かで、ここには天ぷらを楽しみに訪れる人も多い。 せいろと同じく、温蕎麦でも天ぷらは別盛り。しかも熱々の揚げたてを味わってもらおうと、主役の穴子はひと呼吸おき、時間差で出すという心配りだ。 天ぷら2700円 まずはしゃりっと軽やかな衣の天ぷらを塩で味わい、かけ蕎麦をすする。次に天ぷらをチョンとツユにつけてみる。そうやってしばし天ぷらを堪能したら、いよいよフィナーレは温かいツユにじゃぼんとやる。すると衣の油がほどよくツユに回ってこれまた旨い。 専門店級の天ぷらをツユに浸すのは邪道にも思えるが、逆にとっておきの贅沢ともいえる。金子さんも「好きなように食べてかまいませんよ」と笑う。 常陸秋蕎麦十割の蕎麦はやや細めでしなやか、天ぷらとの相性もいい。極上の天ぷら蕎麦は天ぷら名人の蕎麦屋で食べるに限る。 季節の魚介の天ぷらそばもおすすめですよ。 [住所]東京都中央区日本橋浜町3-7-3 [電話]03-4291-3303 [営業時間]月:17時~20時半LO、火~金:11時半~14時LO、17時~20時半LO、土:11時半~14時半OL [休日]日 [交通]地下鉄半蔵門線水天宮前駅5番出口から徒歩5分
貝柱の旨みが溶け出した冬だけのご馳走『浅草ひら山』@田原町
揚げ立てをのせ、すぐさま運ばれてきたそれは、ツユの中でまだシュワシュワと音を奏でていた。開店から3年というまだ新参の域ながら、すでに名店に数えられるこの店の寒い時季だけのご馳走だ。 北海道産の特に粒の大きな貝柱だけを使い、太白胡麻油で揚げたかき揚げは、ツユに馴染むほどに身の旨みがにじみ、下に忍ばせた海苔の風味も加わって、刻々と味が深まっていく。福井から玄蕎麦で仕入れ、店で脱皮から行い十割で打った蕎麦は熱い汁に浸って香りもさらに膨らんでくる。 小柱かき揚げそば2900円(数量限定) もっちりたおやかな風情のコシのなかに、火が通って弾力に磨きがかかった貝柱の食感が鮮やかに栄えた、五感をくまなく刺激する一杯なのだ。加えて、旬をとらえた素材に誠実な仕事を込めた肴、薄衣で揚げた天ぷらと蕎麦前も上々。浅草のはずれに、この冬何度でも足を運びたくなる店を見つけた。 年末年始は特に混み合うので、ご予約ください。 [住所]東京都台東区西浅草1-3-14 [電話]03-5830-6857 [営業時間]12時~14時(13時半LO)、18時~20時半(20時LO)※昼夜共にコースの予約のみ、15分前の入店可 [休日]月・火 [交通]地下鉄銀座線田原町駅エレベーター口から徒歩2分