増田寛也元総務相が都知事選出馬を正式表明(全文1)3つの不安解消に努める
増田寛也元総務相が11日午後0時半から記者会見を行い、14日に告示される東京都知事選への出馬を正式に表明した。 【中継録画】増田寛也・元総務相が都知事選の出馬を正式表明 増田氏は、自民党公認として立候補する見通しで、既に自民党の推薦願いを取り消した小池氏も出馬の姿勢を崩しておらず、事実上の自民党の分裂選挙が確実となる。増田氏は1995年から2007年までの12年間、岩手県知事を務めた経歴を持っている。
3つの不安の解消に努めたい
日本経済新聞:幹事の日本経済新聞です。ただ今から増田さんの会見を始めます。冒頭にご説明をいただいた上で、質疑という形を取らさせていただきたいと思います。では、お願いします。 増田:皆さま方にお集まりをいただきまして、大変ありがとうございます。私、増田寛也と申します。都知事選挙に立候補をいたします。今日は、この場をお借りいたしまして、都民の皆さま方に私の考え方を申し上げたいと思います。 この4年間で3人のリーダーが交代をいたしました。都政は停滞と混乱を招いております。しかし、その間に多くの課題が山積をいたしております。今、東京都に必要なこと、なかんずく都政に必要なことは、こうした積み重なっております課題を早く解決をする、そして2020年のオリンピック、パラリンピックがございますが、その後の東京の姿も考えながら、これからの首都としての東京をしっかりとしていくということが必要だろうと思います。 私はまず、お手元に資料を配付させていただきましたけれども、3つの不安の解消に努めたいと思います。1つ目は子育てについての不安、待機児童が今、8000人と言われておりますが、実際にはもっと多いと思います。親御さんが泣く泣く待機児童の解決のために、本当にご苦労されている。こうした子育て、待機児童に関しての問題の解決に早急に努めていきたいと思います。詳細、別途また、資料等もお配りしておりますが、いずれにいたしましてもまず、大きな取り組みについて初めに申し上げておきます。 2つ目は高齢化の問題であります。2025年、これから10年後ですが、この間に東京都の75歳以上の高齢者の数は、今よりも50万人増加すると、このように推計されております。特に区部では、こうした高齢者の皆さん方が利用される介護施設や、そこで働く皆さん方が大変不足をいたしております。この、高齢化問題、速やかに解決を導かなければなりません。そのために全力を挙げてまいります。 3つ目の不安の解消、これは防災、特に首都直下地震対策についてであります。30年以内に70%の確率で発生すると言われております首都直下地震。私は、3年前にこの中央防災会議の首都直下地震対策検討ワーキングの責任者として、仮にこの地震が発生した場合に、最悪61万棟の家屋が焼失、倒壊する、このような推計を出しました。こうした災害から、強い東京をつくっていくことが急がれます。5年前の東日本大震災、全国に大変な被害をもたらしたわけであります。特に地震はいつ何時、発生するか分からない。この大事な首都のさまざまな機能をきちんと確立していく上でも、この首都直下地震対策、この不安の解消に全力を挙げたいと思います。