緊急事態宣言を検討 菅首相が年頭会見(全文1)より強いメッセージが必要
グリーン成長戦略を具体化し、実行に移す
さらに次の時代の成長の原動力となるのがデジタルとグリーンです。今年の9月にはデジタル庁をスタートさせ、いよいよ改革を本格化させます。有能なデジタル人材が国や地方の現場で、また民間でも活躍をし、同時に全ての国民の方々が恩恵を実感することができるデジタル社会を目指してまいります。また、2050年、カーボンニュートラル、ここを目指して年末に取りまとめましたグリーン成長戦略をさらに具体化し、できるものから実行に移していきます。2兆円の基金、税制を活用して、再生可能エネルギーの鍵となる蓄電池を筆頭に、大規模な設備投資や研究開発投資を実現します。このような成長志向型の政策、これからも展開をしていきます。 長年にわたり最大の課題とされる少子化問題についても大きく歩みを進め、これからの世代が希望を持てる年にしたいと思います。不妊治療の保険適用を来年4月から開始をします。現行の助成制度も所得制限を撤廃して、2回目以降の助成額を倍にした上で、予算成立後、1月1日に遡って適用いたします。さらに今後4年間掛けて、14万人分の保育の受け皿を整備し、待機児童の最終的な解決を図ります。加えて40年ぶりの大改革として、長年の課題でありました35人学級、本年から実現をし、生徒1人1人に行き届いた教育を進めてまいります。このような少子化対策、若者の皆さんのための政策をこれからも続けていきたいと思っています。
ポストコロナの秩序づくりにリーダーシップ発揮したい
コロナが世界の対立を生み出し、修復の兆しがいまだ見えない中だからこそ、私は多国間主義を重視し、ポストコロナの秩序づくりにリーダーシップを発揮していきたいと思います。その上で最も重要なパートナーが米国です。バイデン次期大統領が就任をされたのち、できる限り早くお会いをして、日米同盟の絆をより強固なものにしたいと思います。そして最も重要な拉致問題や国際社会が直面する課題の解決に、緊密に協力をしていく関係を築き上げていきたい、このように思います。この日米同盟を基軸にしながら、豪州、インド、欧州、ASEANなど、様々な国、地域と連携を深め、自由で開かれたインド太平洋の実現に取り組みます。また同時に、中国、ロシア、近隣諸国との安定的な関係を築いていきたいと思います。 当面は新型コロナウイルス、その克服に全力を尽くします。1日も早くこれまでの日常を取り戻し、皆さんに安心と希望をお届けしたいと思います。夏の東京オリンピック・パラリンピックは、人類が新型コロナウイルス、打ち勝った証として、また東日本大震災からの復興を世界に発信する機会としたいと思います。感染対策を万全なものとし、世界中に希望と勇気をお届けするこの大会を実現するとの決意の下、準備を進めてまいります。 今年は改革の芽を大きく育て、国民の皆さんにその果実を実感していただきたいと思っています。そして、のちに令和3年を振り返ったとき、その年が新たな成長に向かう転機となった変革の年であった、こういわれる年にしたいと思います。そうした思いで、国民のために働く内閣として、今年も全力で取り組んでまいります。私からは以上です。 司会:それでは、これから皆さまからご質問をいただきます。指名を受けられました方は、私、指名させていただきますので、近くのスタンドマイクにお進みいただきまして、所属とお名前を明らかにしていただいた上で質問をお願いいたします。質問が終わりましたらマスクを着用の上、自席までお戻りください。なお、自席からの追加質問はお控えいただきたいと存じます。最初は慣例に従いまして、幹事社2社から1問ずつ質問をいただきます。それでは幹事社の方どうぞ。テレ東の篠原さん、お願いします。