皮ごとカレーで煮込んだら細胞から若返る…「ジャガイモでもサツマイモでもない」ビタミンCが豊富な「根菜」とは
日々の体調を良好に維持するには、何が必要なのか。関東で大規模農家を経営し、「野菜を育むプロ」を自称するしんさんが、貧血、老化、不眠に効果的な野菜を解説する――。 【この記事の画像を見る】 ※本稿は、しん(野菜を育むプロ)、東京慈恵会医科大学附属病院栄養部(監修)『農家が教えたい 世界一使える野菜の教科書 おいしくて体にいい選び方&食べ方』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。 ■めまい、息切れ、動悸が気になる人は 症状:貧血 貧血とは血液中の赤血球や、赤血球中のたんぱく質、ヘモグロビンが不足している状態。酸素が体のすみずみまで行き渡らなくなるので、めまい、息切れ、動悸といった症状が現れます。少しでも改善するには、赤血球を増やす作用のある成分をとることが重要です。 水菜、小松菜、ほうれん草 貧血解消のキー栄養素は「鉄」「ビタミンC」 赤血球中のタンパク質、ヘモグロビンが十分に生成され、正常に機能すると、体のすみずみまで酸素が行き渡ります。酸素は、体の各部位が正常に働くためのエネルギーをつくる際に必須なので、ヘモグロビン不足はエネルギー不足につながり、その症状の1つとして貧血症状が現れるというわけです。 そんなヘモグロビンの生成に鉄が欠かせないことは、すでによく知られているかもしれません。しかし単に鉄を摂取すればいいわけではなく、鉄の吸収を助けるビタミンCも一緒にとることが理想です。より厳密に言うと、植物に含まれる「非ヘム鉄」は単体だと体内での吸収率が低いのですが、ビタミンCと一緒にとることで吸収率が上がるのです。 ■赤身肉やレバーと合わせると効果的 ここで挙げた水菜、小松菜、ほうれん草は、鉄、ビタミンCともに豊富な野菜。どれか1つを主材料とするだけでも貧血解消を助ける料理ができますが、体に吸収されやすい「ヘム鉄」という形の鉄を含む食材(赤身肉、レバーなど)を合わせると、より効果的です。 ---------- 貧血解消! おいしくて体にいい野菜料理 牛肉の青菜あんかけ 鉄とビタミンCが豊富な小松菜とほうれん草を、牛肉のヘム鉄が後押し! 赤身の牛肉に片栗粉をまぶして揚げ、ほうれん草と小松菜で作ったあんをかけます。赤身肉のパワーを貧血解消に役立てましょう。 水菜とあさりの酒蒸し 貝類もヘム鉄が豊富な食材。赤血球の生成を助けるビタミンB12も含まれており、水菜との相乗効果を期待できます。殻付きのあさりに酒を加えて蒸し、口が開いたら鉄とビタミンCに富む水菜を加え、サッと仕上げます。 ----------