皮ごとカレーで煮込んだら細胞から若返る…「ジャガイモでもサツマイモでもない」ビタミンCが豊富な「根菜」とは
■ボケ防止成分「チロシン」を豊富に含むたけのこ 症状:もの忘れ 年を重ねるごとに脳も老化し、だんだんものを覚えづらく、忘れやすくなっていきます。自然な老化現象ではありますが、少しでも脳の若さを保てるよう、脳内神経伝達物質にかかわる成分を意識的にとっていきましょう。 たけのこ たけのこに含まれる「チロシン」というアミノ酸は、脳内で分泌されるアドレナリンとドーパミンの材料になります。アドレナリンもドーパミンも記憶力に深く関わる物質なので、その材料となるチロシンはもの忘れの予防、改善に役立つ成分と言っていいでしょう。チロシンはたけのこのほか、鶏肉や魚介類にも豊富に含まれています。 そら豆 そら豆に含まれている「レシチン」という物質は、体内で「アセチルコリン」という脳内神経伝達物質に変わります。新しいインプットはまず脳の「海馬」というところに入り、短期記憶や長期記憶に変換されます。ここで記憶形成にかかわるのがアセチルコリン。その生成を助けるレシチンは、記憶と学習に役立つ物質と言えるのです。その材料となるレシチンは、ビタミンCと一緒にとると吸収がよくなります。 ---------- アタマ活性化! おいしくて体にいい野菜料理 たけのことそら豆の炊き込みごはん これ一品でチロシンとレシチンを補給し、アドレナリン、ドーパミン、アセチルコリンの分泌を促進できる脳活性化ごはん。鶏肉も加えればチロシンの増強に、またほうれん草やモロヘイヤなどビタミンCに富む野菜を副菜とすれば、レシチンの吸収のアップを図れます。 ---------- ---------- しん/野菜を育むプロ(高橋伸吾) 高橋農園常務取締役 1977年生まれ。(有)高橋農園常務取締役。群馬県前橋市にて従業員約80名、ビニールハウス470棟にてほうれん草やチンゲンサイなどを周年栽培しながらフォロワー数26万超えのX(Twitter)を運営し、野菜と農業の魅力について配信中。衰退する日本の農業を元気にし、農業を通じて幸せになる人を増やすのが夢。 ---------- ---------- 濱 裕宣(はま・ひろのぶ) 東京慈恵会医科大学附属病院栄養部部長 給食栄養管理と臨床栄養管理をバランスよく機能させ、患者の立場に立った食生活の向上指導にあたる。監修書に『完全版 その調理、9割の栄養捨ててます!』(世界文化社)、『慈恵大学病院のおいしい大麦レシピ』(出版文化社)など多数の健康レシピ本にかかわる。 ----------
高橋農園常務取締役 しん/野菜を育むプロ(高橋伸吾)、東京慈恵会医科大学附属病院栄養部部長 濱 裕宣