記録に残らないミス…横浜DeNA戦の惜敗で浮き彫りになった2年目”与田竜”の課題
中日が24日、敵地で行われた横浜DeNA戦で2-3と惜敗した。中日は10安打11残塁で2得点、一方の横浜DeNAは7安打で3得点。再三の得点機を生かせなかったが、2回に守備連携のミスで、防ぐことのできた1点を献上したことが最後まで響いた。若手投手陣を育てチーム力を底上げしてきた2年目の与田竜が9年ぶりのリーグ優勝を目指すためにやるべき課題が浮き彫りになった。
痛恨の守備連携ミス
リモート応援による「ヤスアキ・ジャンプ」で登場した横浜DeNAの守護神を追い詰めた。9回二死から大島がセンター前ヒット、不振の平田に替えて、2番に抜擢された遠藤、3試合ぶりに3番に戻ったアルモンテが連続四球を選び、二死満塁としたのだ。 1点差。一打逆転の場面で、この日、2安打の4番・ビシエドに初めて得点圏で打席が巡ってきた。だが、山崎の”伝家の宝刀”にタイミングが合わなかった。三塁へ力のないゴロでゲームセット。 記録に残らないミスの多い試合だった。 「防げる失点」と「奪える得点」があった。 痛恨のシーンは2回である。先発の山本は、高橋周平の先制2ランで援護をもらった直後のイニングに3安打を集中されて、1点を返され、なお一死一、三塁で投手の井納を打席に迎えた。 中日ベンチがとった守備シフトは、一、三塁は前進守備、二遊間は、併殺狙いの中間守備の隊形だった。つまり一、三塁にゴロが飛んだ場合は、三塁走者の動きを見ながらバックホーム、併殺の両面狙い、二遊間にゴロが飛んだ場合は、併殺を狙い、それ以上の失点を防いで切り抜けようというものである。投手ゴロの場合は、打球の飛んだ場所、種類と、三塁走者の動きにより、バックホーム、併殺の両面狙いとなるが、打者走者が投手であることを考えると、併殺狙いの成功率が高くなる。 山本は、井納を併殺におあつらえ向きの投手ゴロに打ち取った。叩きつけられた打球は、やや三塁側への大きなバウンド。山本はマウンドを降りて処理、すぐさま二塁へ送球したのだが、そこで、まさかのボーンヘッドが起きた。阿部が、一瞬、打球につられて斜め前に動いたため、二塁カバーに戻るのが遅れ、右足が二塁ベースに届いていなかったのだ。カウントを見て、やや前目のポジションに変えていたため、ほんの少しのタイムロスが命取りになった。