“火消し”でも炎上…IOCバッハ会長の「犠牲」発言問題が海外にも波及…「日本で非難の声が沸騰」
またオーストラリアのABCニュースは、米国アイオワ州で開催されているスケートボードの五輪世界最終予選でオーストラリアの選手の一部に新型コロナ感染者が出たため、チーム全員が濃厚接触者に指定されて出場資格をはく奪、隔離措置を受けたことを伝えた。 同記事は「IOCは、日本国民や参加者にとって『安全で安心な大会』を開催するすべての可能性を検討したと訴えている。だが、(米国の)アイオワ州のスケート場で行われたイベントは、その計画がいかに簡単に台無しになってしまうことを示した。13歳のシャーロット・ヒースも、出場資格を失った一人。バッハ会長は、『五輪の夢を叶えるために大会は行われなければならない』と発言してきたが、彼女は、IOCが、そう考えていたアスリートの1人だった。だが、新型コロナウイルスの世界において彼らの夢はなんともろいのだろうか」と、新型コロナ禍で開催される五輪の危険性を示唆した。 またオーストラリアの女子3人制バスケットボールチームは、内務省からビザを取得できずイタリアでの五輪予選出場のために飛行機に乗れなかったという。結局、ビザは下りたが、「アスリートたちが、この星で最も感染者の多い国々へ往来することにおいて、IOCが東京で安全に大会を開催できるという自信の周辺に大きな疑問があることを示した。日本における五輪反対の感情は一般世論のみならず、ビジネスリーダー(孫氏、三木谷氏)や医療関係者といった専門的なグループの間でも高まっている」との懸念を記した。 記事は、「IOCと東京五輪の組織委員会は安全な大会を開催することに楽観的である。だが一方で、一般の人々の圧倒的な望み(開催中止)が、アスリートの夢よりも優先度が高いのは当然のことだ。もしオーストラリアに、8週間以内に7万8000人のアスリート、コーチ、関係者、メディア、従業員たちが、五輪、パラリンピック大会を開催するために集まってくるとすれば人々はどのように考えるだろうか。幸いにして、ブリスベンは2032年までそのことを考える必要はないが、残念ながら、東京は、その問題を脇に置いておく時間はない」と、皮肉を込めて開催に向けて突き進んでいる現状を危惧した。