最優秀作品は「遠客再来」 今年の世相を表す「創作四字熟語」発表
最優秀作品は「遠客再来(えんきゃくさいらい・千客万来)」
住友生命保険(大阪市中央区)は21日、今年の世相を4文字で表現する「創作四字熟語」を発表。2万通を超える応募の中から最優秀作品に、水際対策の緩和で、遠方から旅行客が再びやって来るようにとの思いを込めた「遠客再来(えんきゃくさいらい・千客万来)」が選ばれた。 【動画】今年の世相を表す「創作四字熟語」発表 大阪
上宮高校「書道パフォーマンス部」の部員が発表
同社によると、この企画は1990年に「1年の出来事を漢字4文字で振り返る『ことばの遊び』」を提唱したところ、多くの反響を呼んだことから「その年に感じたことを漢字に託す」という概念で始まった。 2017年からは「書道パフォーマンス」という形で発表しており、上宮高校の「書道パフォーマンス部」の部員が発表。2018年からはツイン21(同市中央区)で部員が大きな筆を振るい、毎年、昼休み中のサラリーマンらが足を止め見守る光景が名物となっている。
2万664作品の応募、審査員は歌人の俵万智さん
今年も9月8日から10月23日まで、ハガキやインターネットで募集したところ2万664作品の応募があり、審査員は歌人の俵万智さんが務めた。 同社の発表によると、応募作品の内訳をみると、今年は変異株や行動規制緩和といった新型コロナウイルス関連の内容をテーマとした作品が6179作品と全体の約30%を占めた。
また、北京冬季五輪や米大リーグエンゼルスの大谷翔平投手の活躍などをテーマとした文化・スポーツジャンルが4911作品。ロシア軍のウクライナ侵攻などをテーマとした作品が4481作品あったという。
俵万智さん「少し明るい兆しが感じられました」
審査員の俵さんは「今年もコロナ禍の影はぬぐいきれませんでしたが『変種交代(へんしゅこうたい・選手交代)』、少し明るい兆しが感じられました。それが創作四字熟語にも反映していて、ほっとさせられます。一時は白い目で見られた帰省も歓びの輪となり『帰省歓輪(きせいかんわ・規制緩和)』、インバウンドが再び日本を訪れるようになりました『遠客再来』。物価高や円安は頭が痛く『急円超下(きゅうえんちょっか・急転直下)』、身近な野菜であるはずの玉ねぎが高嶺の花に見えました『高値之玉(たかねのたま・高嶺の花)』。千客万来をはじめ、元の四字熟語を合わせて味わうと、意味が重層的に楽しめます。それが創作四字熟語の大きな魅力ですね」などとコメントを寄せた。