妊娠6週で3つ子と判明。医師から減胎手術を提案されるも、夫婦で何度も話し合い「3人とも産んで育てよう」と決意【多胎の妊娠・出産体験談】
手術室で、夫に手を握られながら、迎えた帝王切開
――出産はいつでしたか? 佳奈 妊娠32週です。最初は34週までもたせたいという気持ちが先生にあったようなのですが、万が一のことが起きて緊急帝王切開になるよりも、さまざまなスタッフがそろう万全の体制で予定帝王切開を行ったほうがいいと、手術のスケジュールを早めることになりました。 私、もともと手術とか血とかがとてつもなく苦手なタイプなんです。だから帝王切開前はとにかく怖くて、不安でした。輸血が必要になるかも…的な書類にサインをお願いされるのですが、それすらも脅しのように思えてしまって…。ビクビクしていましたね。 ――実際の帝王切開はいかがでしたか? パパは立ち合うことができましたか? 佳奈 当日は夫が立ち合いました。出産したのは2022年の2月ですが、当時はまだコロナ下で、入院中は面会がいっさいダメだったので、その日は1カ月ぶりに夫に会えたんです。しかも通常、帝王切開だと手術室には入れないと思いますが、私が出産した病院は手術室の中まで立ち合いが許可されていました。 ――それはよかったですね! 佳奈 はい。初めての出産で、帝王切開で、不安しかなかったのですが、夫が立ち合ってくれたことが本当にうれしくて、心強かったです。枕もとで「ママの手を握ってください」なんて看護師さんに夫が言われて、お互い小っ恥ずかしい思いをしましたけど(笑)。 ――スタッフはたくさんいましたか? 佳奈 産科の先生3名、新生児科の先生3名、麻酔科の先生、助産師さんなど…。パーティションがあるので、向こう側にいる人たちは見えなかったのですが、夫いわく「20人くらいいた」らしいです。 ――多いですね!赤ちゃんが生まれたときの気持ちを教えてください。 佳奈 1人目の長女が生まれて声を上げた瞬間に感動して、涙があふれました。それから、2人目の長男、3人目の二男が生まれて…。2人目、3人目と立て続けに生まれてきたので、そこからは感動が追いつかない感じでした(笑)。だけど「本当に私、3人も産んじゃったんだ…!」、そんなふうに感じたことはよく覚えています。 お話・写真提供/佳奈さん 取材・文/江原めぐみ、たまひよONLINE編集部 仕事をしつつ、3つ子の妊娠生活を送っていたことを、なんてこともないように語る佳奈さん。そのパワフルさに驚きのインタビューでした。 後編の記事では、3つ子ちゃんの新生児期、退院後の様子や大変な3つ子の保活について聞きました。 「 #たまひよ家族を考える 」では、すべての赤ちゃんや家族にとって、よりよい社会・環境となることを目指してさまざまな課題を取材し、発信していきます。
佳奈さん(かな)
2022年2月生まれの3つ子ちゃん(長女、長男、ニ男)のママ。都内在住。2024年4月、子どもたちが2歳のときに仕事に復帰。3つ子ちゃんは現在、3人同じ保育園に通園している。 ●この記事は個人の体験を取材し、編集したものです。 ●掲載している情報は2024年9月現在のものです。
たまひよ ONLINE編集部