二冠王になったAoi

　29日に開催されたJTOの新宿FACE大会は女子選手のみの5試合がラインナップ。メインイベントでは稲葉ともかにAoiが挑戦するQueen of JTOのタイトルマッチが行われた。 　3カウントフォールのないJTOルールでの闘いで、Aoiは場外でレフェリーの制止を振り切ってのイス攻撃でロストポイントを取られるなど荒れる展開に。スターダムでの連戦でダメージの大きいともかに対し負傷箇所を攻めるなど、なりふりかまわず勝利をもぎ取ろうとする。稲葉落とし（みちのくドライバーII）をAoiがともかに決めてみせると、AOI（エーオーアイ）からグラウンドに持ち込んだAoiは、手足を極める複合関節技でギブアップを奪ってみせた。

just tAp outで捕らえたAoi

　TAKAみちのくの持ち技である『Just Tap Out』に似たこの技は「JTOの中心はAOi。その決意と団体への愛を込めて」という理由から、Aoiが『just tAp out』と命名。ずっと追い続けてきたともかをついに打ち倒したAoiは、JTOガールズ史上初となるQueenとJTOガールズ選手権（通常のプロレスルール）の2冠王という偉業を成し遂げた。 　リング中央に2人が大の字になると、Aoiはともかとのこれまでについて語りはじめ、「自分から離れていってスゲーワガママなんだけど…俺もう2度と稲葉ともかの足引っ張るようなことしないから、もう1度『アオトモ』として隣りに立ってもいいですか？」と涙ながらにアピール。ともかは「Aoi…強くなったなぁ。（スターダムの）リーグ戦で体がボロボロじゃなかったとしても、今日Aoiが勝ってたよ。それぐらいオマエは強くなったんだよ。自信持って！　2冠王者としてJTOを引っ張ってってくれよ。私はAoiがいなきゃ何にもできなかった。あの時Aoiが私から離れていったおかげで、私はここまで強くなれたんだ」と、タッグ再結成を受諾する。

試合を終えたAoiと稲葉ともか

　Aoiは「このQueen戦の前、俺はどうしようもなく弱かったし、これからもプロレスラーに似合わない弱い心の人間かもしれないけど、“弱い心のヤツでも2冠チャンピオンになれるんだぞ”って。いろんな人の力をもらって闘えるんだぞって。誰かに刺さるようなチャンピオンとして。またここから一歩踏み出していこうと思います。今日は俺にとって忘れられない日になりました。これからの新生アオトモをどうぞお楽しみに」と話し、大会を締めた。