「MRJ」量産1号機、5回目の納入延期三菱重工が会見(全文1)2020年半ばに
財務的な問題について
で、次のページ。で、そういうことで技術的な問題、営業的な問題、そういう体制というものは、いろいろ考えておりますが、次に財務的にはどうかと申しますと、これ、2008年から始めのころはやっぱりなかなか、どうやるかって計画は進んでたんですが、ちょっと遅れもあったんですけれども、キャッシュは実は、ちょうど今がこの時点です、この点線のとこですが。ここまでにすでにキャッシュはこれだけ投入しておりまして、さらに2015年にご説明していたときにはだいたい、それからその後の事業計画でもずっとご説明したように、このレベルからずっとキャッシュフローは、納入がこの辺から始まって、もう2018年に納入が始まると、今度はキャッシュフローは逆転して、だんだん戻ってまいりますので、こういう形になって戻るであろう。 それから、損益的には当然のことながら、開発費というものの中で、当然、期間処理しないといけないものは、ずっと来て、ここまでもうすでに期間処理しております。会計処理上、損益処理も済んでおりますが、今後ずっと反映していくものがこれだけございまして、これも、これぐらいであろうと思ったものが、今回の遅れがありますと、これがこれぐらいまでいくかなと。ただ、これはまだ今からいろいろ改善をする今、活動を続けておりますので、これが少し戻っているのは、たぶんここから、こうなるのかなと。 それからこちら側は損益は、これからずっとそれぞれに、まだ開発が進む段階で下りて、だんだん償却していかないといけないものがございますので、ずっとここまで来て、その上で戻っていくわけですが、利益で。で、これがやはり、ここの点線のように少し遅れるんですが、これもやはり為替の要素だとか、それから営業努力による根回しだとか、いろんなことで、また戻っていく要素は、かなりございますので、ここの辺がずっと動いていくと。そういうことで、まだはっきり現時点で、どれぐらい変動するかは分かっておりませんが、だいたい、ある程度の見通しをこれからつけていく。 それから、さらに改善していくということでございますが、現時点、ほぼ実は、もう残った業務は、皆さま、ちょうど先ほどの線表で見ていただきますように、それから、ここでもありますように、かなり作業は終わっております。あとはもう、ほとんどテストフライトと、どちらかというと型式証明のドキュメント作成。そういうものが残業務でございますので、それと滑走板サポートシステム。システムハードウエア自身は、もう購入しておりますから、あとはそれをさまざまな形でソフトを入れていくというような作業でございますので、これぐらいかなと思っておりますので。 キャッシュのほうは、キャッシュフローは、おそらくあと2年から3年の間に完全にピークアウトして、おそらくもう底を打つだろうと思っております。で、その、このキャッシュフローであれば、三菱重工が現在、持っているキャッシュ・ジェネレーション・キャパシティーの中で十分に対応できるということは、ほぼ確認が済んでおります。で、さらにわれわれとしては、いろんなことを考えていこうと思っておりますが、対応はまったくキャッシュフロー的には問題ございません。 で、損益の影響につきましては当然、償却期間、これはいろんな、会計処理をどうするかということはありますが、なるべくその償却をきちんと早めにしたいんでございますが、ある程度、償却をきちんとしないといけないと。ルール通りにやった場合に、だいたい考えまして、延びたものの償却と、あと実は納入時期のお客さまとの個別契約上の問題もあって、それをどういうふうに処理するかは決まっておりませんが、これを全部、なべて見ますと、単年度の損益は基本的には、ほとんど変わらないであろうと。若干、それが少し単年度損益の悪化分が、少し伸びるという形で、単年度ごとでは、あまり限定的ではないか。ほとんど軽微じゃないかなと今、シミュレーションしたところでは思われます。 で、これにつきましては、開発効率の、開発をもう少し効率的にやっていくとか、それから、その他の実はこれ、いろいろと造り方の、生産技術上の改善なんかで、開発費の増額分をかなり抑えていきたいと思っておりますが、これは今後の努力です。で、やっぱりそれでもかなり若干、残るのは仕方がないと思っておりますが、この部分につきましては、三菱重工全体のグループとしての収益改善の中で、十分対応して、可能だと思っておりますし、またより良くしていきたいと思っております。