奇襲前日のシンワル氏と家族 イスラエル国防軍が映像公開
テルアビブ、イスラエル、10月21日 (AP) ― イスラエル国防軍は10月18日、パレスチナ自治区のガザ地区を実効支配するイスラム武装組織ハマスによる、昨年10月7日のイスラエル南部に対する奇襲攻撃の数時間前に、ガザ地区の地下トンネルを移動するヤヒヤ・シンワル氏(61)と同氏の家族の映像を公開した。 国防軍によると、映像は昨年10月6日の夜、ガザ地区のハーンユニスの地下トンネルで撮影されたもので、シンワル氏の子どもや妻が、身の回りの品やマットレス、水の容器などを運ぶ姿が捉えられている。 また、シンワル氏はガザ戦争を通じてガザ地区のトンネル内に潜んでおり、イスラエル軍のハーンユニス侵攻を受けて、南部のラファに逃避せざるを得なかったという。 さらに、6人のイスラエル人人質が殺害された地下トンネルから数百メートルの場所に捨てられていたティッシュから同氏のDNAが検出された。 シンワル氏は昨年10月に約1200人が殺害され、250人以上が人質として拉致された奇襲計画を立案、実行を指揮したハマスの指導者だが、ハマスとイスラエルは、シンワル氏殺害後も、ガザでの戦争終結への抵抗を示している。 ハマスは、停戦が成立し、イスラエル軍がガザから撤退するまで人質は解放しないと繰り返しており、一方では、人質が解放されるまで戦い、弱体化したハマスの再武装を阻止するためにイスラエル軍はガザに留まる、とネタニヤフ首相は主張している。 (日本語翻訳・編集 アフロ)