ハマス指導者シンワル氏の最期 イスラエル国防軍が動画公開
ガザ、パレスチナ自治区、10月18日 (AP) ― イスラエル国防軍は10月17日、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム武装組織ハマスの最高指導者、ヤヒヤ・シンワル氏の最期の瞬間を捉えたと称するドローン映像を公開した。 砲撃で破壊された部屋で椅子に座る男性。身元を隠すためか、その顔には布が掛けられている。 ビデオの男性は負傷した片手で、棒のようなものをドローンに投げつけている様子が映っている。 イスラエル国防軍報道官によると、その直後にシンワル氏がいるラファ地区のビルが砲撃で崩れ落ち、同氏は死亡したと発表した。 シンワル氏は防弾ベストを着ており、複数の手投げ弾とイスラエル通貨4万シェケル(約1万ドル)を所持していたという。 イスラエル軍は、シンワル氏だとは知らずに戦闘になり、ガレキの中から遺体を発見して初めて、男性がハマスの最高指導者であることが判明したという。 警察は歯型と指紋、DNA検査の結果、男性がシンワル氏であると確認した。 シンワル氏のDNAは、8月末に人質6人が殺害されたガザ地区の地下トンネルで発見、採集されていた。 国防軍は、数週間に及ぶラファ地区での捜索の結果、シンワル氏が隠れ家から出てきたのではないかとの見方を示している。 この作戦でシンワル氏とともに3人の過激派が殺害された。 イスラエルの指導者らは、ハマス率いる過激派がイスラエル国内で約1200人を殺害し、250人を拉致した奇襲攻撃からちょうど1年後に決着したとして祝う一方で、ハマス壊滅作戦の転換点として、戦闘員に降伏を促し、ガザに残っている約100人の人質を解放するよう提示した。 (日本語翻訳・編集 アフロ)