2試合連続完全試合の世界記録達成に迫ったロッテ佐々木朗希の8回降板は正しかったのか…ネット上では支持意見目立つも
ロッテ対日本ハムの4回戦が17日にZOZOマリンスタジアムで行われ、前回登板で完全試合を達成したロッテの3年目右腕、佐々木朗希(20)が8回まで一人の走者も許さない14奪三振の2試合連続の完全試合を継続しながらも、井口資仁監督(47)が、将来を考えて限界だと判断して102球で交代させた。試合は延長10回、万波中正(22)が放ったチーム初安打が決勝本塁打となった日本ハムが1-0で連勝を飾った。
「納得する形で降りました」
2万9426人で埋まったZOZOマリンが異様なざわめきに包まれた。8回の裏のロッテの攻撃が終わると、井口監督がベンチを出て、大記録を更新中の佐々木の降板を告げたのだ。 三塁側のベンチから身を乗り出しながら、BIGBOSS新庄剛志監督は、井口監督に向かって右手首をクルクルと回転させた。独特のジェスチャーを介して「代えるの?」と問いかけたのである。敵将をも驚かせたまさかの交代。2試合連続の完全試合は日本プロ野球どころかメジャーでも達成されたことのない世界的記録である。 なぜ井口監督は交代を決断したのか。 各社の報道によれば、井口監督は、その投球を称賛した上で、こう理由を明かした。 「いろいろなことを加味しながら、今日は100球弱だと思っていた。できれば我々も最後まで見たかったし、ファンの方も見たかったと思いますけど、いろいろと先々のことを考えると、ちょっとあそこが限界だったのかなと。7回が終わった時点で朗希がちょっとへばりつつあったので、何とか8回までと思っていました」 例えロッテがリードしていても「8回で代わっていました」という。 4球団競合の末に大器を引き当てたロッテでは、1年目は二軍で体力作りにあてられ、昨シーズンも十分な登板間隔をとった上で11試合、63回3分の1にとどめられた。まだまだ成長途上にある身体の状態を把握しながら、ロッテが総力をあげて進める育成計画の3年目を井口監督はメディアにこう語っている。 「朗希が1年間、ローテーションでしっかり回ることが大事なので」 球団として球界の宝を守るという育成方針を貫いたのである。 試合後、佐々木自身はテレビカメラが入ったインタビューに「途中疲れている部分もありました。首脳陣の判断なので、納得する形で降りました」と語った。 9回を任された守護神・益田直也は、一死から宇佐見真吾に振り逃げを許して完全継続とはならなかったが、無失点に抑えた。だが、10回に3番手、西野勇士が万波に均衡を破る一発を浴びて試合は0-1で敗れることになった。