柔らかい!「Millet(ミレー)」の革新的レインウエア「TYPHON(ティフォン)」のすべて
アウトドアショップで初めて「ティフォン」を見たとき、何の気なしに袖や身頃に触れてみて「この柔らかさでレインウエア!?」と驚いた。店頭の掲示を読むと「ミレー」独自の防水透湿素材として高い機能を備えているにもかかわらず、ゴワつきを感じない。従来の雨具のイメージを覆す、すごいウエアが出たと思った。すでにレインウエアを3着持っている自分でも欲しくなるほど革命的。 その後も注目していると、「ティフォン」シリーズには春~初秋用、晩秋~初春用、オールシーズン用の3つのタイプがあるとわかった。そこでミレー・マウンテン・グループ・ジャパン株式会社を訪ねて、マーケティング部の林勲さんに「ディフォン」シリーズについて詳しく聞いた。
7㎛(マイクロメートル)の防水層を含む3層の圧着で実現する肌触りのよさ
「『ティフォン』は3層構造の防水透湿素材で、『ミレー』のオリジナルです。これを用いた春~初秋用のモデル『ディフォン 50000 ストレッチ ジャケット』は、まず触っていただくと非常に柔らかいのがわかります。他のレインウエアと大きく異なる点です。また、裏地を触っていただくとわかるように、とても肌触りがいい。このあたりが『ティフォン』の特徴になります」
レインウエアとして耐水圧20,000mm、透湿性50,000g/m2/24hという非常に高い機能を有している。商品名の「50000」という数字は透湿性に基づき、生地1m2あたり50,000gの水蒸気を24時間に排出する性能を示す。耐水圧20,000mmと合わせて、外界からの水濡れに強くウエア内部が蒸れにくいからそれだけで快適なのだが、さらに柔らかくて肌触りがいい。そこがすごい。 「柔らかさがどこから来ているかというと、まず表地ですね。ストレッチ性の高い表地は、50デニール[1]の糸でできています。柔らかくするには糸は細いほうがいい。その一方で強度も必要なので最適な50デニールを選択し、糸を撚る際に『撚り戻し』をかけることでストレッチ性を与えています。 『メカニカル・ストレッチ』といいますが、ゴムの伸縮性などとは異なり素材の構造による自然なストレッチ性です。『メカニカル・ストレッチ』による着心地のよさ、行動しやすさが『ティフォン』の特徴のひとつです」