柔らかい!「Millet(ミレー)」の革新的レインウエア「TYPHON(ティフォン)」のすべて
「岩稜帯での山行や、アイスクライミングのシーンを含めて、擦れやすい部分に配置した切り替えの補強部分(この製品では黒い部分)については、経糸70デニール、緯糸160デニールと糸の太さが大幅に異なります。丈夫でなおかつ耐水圧30,000mm、切り替え部分の透湿性は20,000g/m2/24hです」 全体の透湿性が20,000g/m2/24hのレインウエアもアウトドアで使用する条件は十分に満たす。補強部分が20,000g/m2/24hで、それ以外が40,000g/m2/24hという「トリロジー」のモデルが、強度と機能性を両立させたハイグレードな製品だと数値で理解できる。 「もしアクティブな場面で蒸れを感じたら、ダブルスライドのジップを上げ下げして強制換気することもできます。上からも下からもジップを開けられるこの仕様は、これまでの3タイプすべてに共通です」
「トリロジー ティフォン タフ II ストレッチ ジャケット」に対応するパンツは、トレッキングパンツの上から穿くオーバーパンツ型になる。特徴として、アイゼンやブーツをつけた状態でシーンに合わせて脱ぎ着しやすいよう、サイドジッパーが8割以上オープンできるよう大きく取ってある。
登山時にヘルメット着用を推奨されるところが増えているが、すべての「ティフォン」はフードがヘルメットに対応できるサイズになっている。メットあり、メットなし、どちらでも頭部にフィットするよう、後部と側部の面ファスナーとドローコードで3次元の調節が可能。さらに、ストレッチの効いた前部のインナーカフで頭の向きにフードが追従する。 「視界がフードで遮られることのないように配慮した作りになっています。他に『ティフォン』全タイプに共通する点として、細かいことですが、バックパックのウエストベルトとの干渉を避けて、ハンドウォームポケットの位置を高めに設定してあります。そういった細かな工夫は随所に込められています」 ベーシックな「ティフォン 50000 ストレッチ ジャケット」がいいか、保温性のある「ティフォン 50000 ウォーム ストレッチ ジャケット」がいいか、ハードな状況でも活用できる通年対応の「トリロジー ティフォン タフ II ストレッチ ジャケット」がいいか。自分に合いそうなモデルがイメージできたら、店頭で手触りを感じてみるのがおすすめだ。 [1]糸の太さ(重さ)の単位。9000mに伸ばした場合50gになる糸が50デニール、70gになるのが70デニール